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2010年1月14日 (木)

軍事向けガム開発

本日は、デンタルトリビューン2010年1月号よりお届けいたします。

◇軍事向けガム開発~抗菌性う蝕予防ガム~

《米国》歯磨きの時間も手段もない状況で任に当たる兵士は、口腔衛生維持の手段としておもに支給品の甘いガムに頼っていたという。

従来のガムは唾液性分は促進されても口腔衛生維持の手段としては決して十分なものではなかった。しかし、近い将来、う蝕や歯周病の悪化を防ぐために抗菌性ペプチド配合ガムが実用段階に入る可能性がある。

◇KSL含有でプラークの形成を阻害

兵士にとって、う蝕や歯周炎の罹患や悪化は戦力低下にもつながるため、深刻な問題としてとらえられている。U.S. Army Dental Research Detachment(USADRD)の資金援助のもとケンタッキー大学薬学部教授Patric Deluca氏らは、う蝕を予防するガムの開発を行ってきた。

現在、米国国防総省がガムの臨床試験材(CTM)の製造業者を求めて世界中に広報しており、近々、第Ⅰ相試験が行われると2009年11月12日付けのケンタッキー大学プレスリリースで発表された。

このガムには、抗接着および研磨剤の働きをするKSLという抗菌性ペプチドが含有されており、プラーク形成の阻害や分解を促進することが出来る。

◇AIDS罹患小児にも

開発者であるDeluca氏の後を継いだ助教授AI-Ghananeem氏は「研究の焦点は兵士であるが、他にも多くの可能性を内包している」と述べた。また、世界の国々、特に第三世界にも影響を与えるとし、「アフリカでは、AIDSに罹患して生まれた子供たちは深刻かつ痛みを伴う歯科疾患を抱えている。このガムがQOLを向上させるだろう」と、新たな展開についても触れている。

なお、KSLは歯周病原性菌やう蝕細菌のみに効果を発揮するわけではなく、その他の口腔内の常在菌にも作用すると考えられている、そのため、通常のブラッシングに代わるものではなく、あくまで非常手段として使用するのが好ましい。

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