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2009年6月 1日 (月)

大人と同じ食事ができるようになるまで

本日は、佐々龍二先生監修 昭和大学歯学部小児成育歯科学教室編集・著作の『よい歯を育てる食生活』よりお届けいたします。

◇大人と同じ食事ができるようになるまで

歯が生えそろうにつれて、上手に食べられるものが増えていきます。好奇心旺盛なこの時期に、いろいろな味を体験させましょう。

★手助けは控え、食べることを十分楽しませましょう。

自分の手やスプーン、フォークなどの道具を使って食べる練習をする時期です。まわりを汚しても多少は目をつむりましょう。適当な一口量の感覚を身につけさせるためにも、一口大に切る、フォークにさしてあげるなどの過剰なお手伝いは控えましょう。

子どもの大切なステップ。

においをかぐ→目で見る→手にとって→くちびるでとらえて→前歯で一口かじりとる

★無理に硬いものを与えてはあごは強くなりません。

大人と同じように固形物を食べられるようになってきても、幼児のうちはまだ噛む力や消化能力は十分ではありません。無理に硬いものや繊維の強いものを与えると、丸飲みや食べ方を覚えさせることのなってしまいがちです。

★奥歯がそろわないうちは食べにくいものもあります。

食べ物を奥歯ですりつぶし、唾液と混ぜてペースト状にまとめてから飲み込む、ということを、大人は意識せずに自然にしています。奥歯の生えていない小さい子には、次のようなものは食べづらいので、調理方法に気をつけましょう。

肉のかたまり《線維が強くて噛み切れない》→簡単にくずれるように軟らかく煮込んだもり挽き肉を使ったり。

生野菜・ウィンナーやかまぼこなど《線維が強くて噛み切れない、かんでもまとまらない・噛んでもばらばらになるだけで的あらない》→適当な大きさに切って、ポテトサラダの混ぜたり、少量のマヨネーズであえたりして口の中でまとめやすくする。あまり小さくすると、かえって噛みにくくなるので注意。

★甘いものを与えすぎないようにしましょう。

子どもは甘いものを好みがちです。取りすぎにならないように量をコントロールしてあげてください。幼児期に甘味の嗜好がつよくなると、酸味や苦味などの受け入れが悪くなります。また、甘いものの取りすぎは、カルシウムの吸収を妨げます。

甘味・・エネルギー源 旨み・・タンパク質 塩味・・ミネラル

味は本来、これらの栄養を多く含む食品であることを伝えるシグナルなのです。甘いものや味の濃いスナック菓子などを欲しがるままに与えると、カロリーや糖分、塩分の取りすぎになってしまいますから気をつけましょう。

★キシリトールなどの代用糖に注意

キシリトールはむし歯の原因にならないといわれていますが、キシリトール入りの製品の中には砂糖を使っているものもあり、この砂糖がむし歯の原因にもなります。また、代用糖も砂糖と同様に、与えすぎると甘味嗜好が強くなってしまいます。

参考文献 佐々龍二監修 昭和大学歯学部小児成育歯科学教室編集・著作 『よい歯を育てる食生活』 デンタルコミュニケーションズ わかば出版 

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