医療従事者は携帯電話も消毒を!!
本日は、デンタルトリビューン紙2009年5月号よりお届けいたします。
★医療従事者は携帯電話も消毒を!
《トルコ》 トルコのオンドクズ・マユス大学のFatma Ulger氏らは、医療従事者が使用する携帯電話が院内感染の原因となる細菌に汚染されている可能性があるとAnnnals of Clinical Microbiology and Antimicrobials(2009;8 7-10)で発表しました。
◇携帯電話の95%から細菌検出
Ulger氏らは病院の集中治療室と手術室で働く医師、看護しなど医療従事者200人の利き手と携帯電話を調査しました。
その結果、95%の携帯電話から1種類以上の細菌が見つかり、抗生物質の効かない細菌も多数みつかりました。同氏らはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を含む重篤な感染を引き起こす細菌は、集中治療室の電話機から検出された可能性があると報告しました。また、携帯電話を規定通りに消毒したことがある医療従事者はわずか10%にすぎず、残りの90%は携帯電話を消毒したことは1度もないことがわかりました。
なお、指輪を一つ以上付けている医療従事者で細菌検出率が高くなる傾向が見られたが、指輪を付けていないものと比較して有意差は確認出来ませんでした。
以上の結果を受けて、同氏らは「携帯電話が病棟内や院内での患者から患者への細菌の伝播を容易にした可能性がある」と結論し、「除菌作用のあるアルコールで日常的に携帯電話を消毒することを推奨する」とまとめました。
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