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2008年12月17日 (水)

予防歯科とは

本日は日本歯科大学生命歯学部歯周病学講座 教授の沼部幸博先生の著書『絵で見る予防歯科』よりお届けいたします。

◇予防歯科とは

予防という言葉を、近頃よく耳にすると思います。でも、いったい予防とはなんなのでしょうか。予防することでどんな効果があるのでしょうか。そこで、「予防歯学、予防歯科とはなにか?」についてにお話からはじめたいと思います。

★予防の考え方

“予防”と聞くと、“病気にかかることを防ぐこと”と考えるのが一般的です。風邪が流行っているときのうがいやマスク着用は、この典型といえます。しかし、実際の予防医学は、もっともっと広い考え方をします。すなわち、予防には発病の防止だけではなく、寿命の延長やからだやこころの健康を高めること、そして機能回復と長期間の維持などが含まれ、これを段階的に表す一次予防から三次予防までの考え方があります。

★一次予防

病気の発生予防で、私たちが通常、“予防”とよぶ考え方です。まず健康増進としての保険教育、食事や栄養指導、口腔清掃指導(ブラッシング指導)があります。

つぎに特異的予防として、私たち専門家による定期的な口腔清掃指導や、歯周病の原因になりそうな口の中の問題点を取り除くことがあります。

皆さんがマラソンランナーだとすると、私たち歯科医療スタッフは、一次予防という的確なアドバイスを与えながら、トラブルなく完走できるよう見守るコーチです。

★二次予防

残念ながらかかってしまった病気を早めに発見し、早めに治療などの対策を施すことで、病気が進行し、重症化するのを防ぎます。それには早期診断・早期治療が大切で、定期的な口腔診査によるむし歯や歯周病の早期発見と早期治療、そして歯周病などに関連しそうな口の中の他の病気の治療などが含まれます。

また、機能障害の防止として、歯周病の治療である歯肉の下に入り込んだ歯石の除去や歯周病を治すための手術、残す事ができない歯を抜くことなども含まれます。

予防の中に治療が入っていることを意外に思うこ方もいらっしゃるかもしれませんが、転んだランナーを早めに手当てしてキチンと走れるようにしてあげることは、より大きな事故を引き起こす事態を防止する対策でもあるのです。

★三次予防

病気の治療の過程で保健指導を行ったり、病気にかかってしまって機能が失われてしまったところをリハビリテーションして回復させ、後遺症の発現を抑え、また再発防止や社会復帰を目指すことです。

歯科では、見栄えや噛む能力、発音などを回復させるために入れ歯を入れたり、歯科治療後のメインテナンス管理をきちんと行うことをいいます。大事故にあってしまったランナーを手当てし、再び歩けるようにすることも、深く傷ついたからだや心の健康を高める予防なのです。

このように、歯科医院のスタッフは、日々予防歯科医学に取り組み、皆さんのQOL(クオリティオブライフ)に貢献するため、努力を続けているのです。ですから、みなさんが定期的に歯科医院でチェックを受けることは、「予防」という見地からみてきわめて大事なことなのです。

参考文献 絵で見る予防歯科   沼部幸博著 クインテッセンス出版  

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