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しろくま先生のブログ
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2008年11月28日 (金)

ホワイトニングの安全性について2

昨日の続きです。本日も坂上先生の著書「ホワイトニングの最新知識と治療の受け方」よりお届けいたします。

★ホワイトニング剤を誤って飲み込んでも大丈夫?

通常、オフィス・ホワイトニングの薬剤には増粘剤を混ぜて、口の中にたれ落ちないようにしてあります。万一、垂れ落ちてしまっても、大量に飲み込むことは考えられません。誤って少量のホワイトニング剤を飲み込んでしまったとしても、過酸化水素水は唾液や消化物質と反応して、水と酸素に分解するだけなので毒性はありません。

増粘剤は少量の添加で液体の粘性や安全性をよくするためのもので、食品、化粧品などに広く用いられています。

ホワイトニングに使用される増粘剤の主成分は、カルボキシビニルポリマーと呼ばれるもので、水分を含んでジェル状になり、安全性・安定性に優れ、広く化粧品にも使用されている成分です。

ホーム・ホワイトニング剤の主成分は過酸化尿素です。過酸化尿素は、過酸化水素と尿素の化合物質です。マウストレーの中で過酸化水素と尿素に分解しますが、過酸化水素からフリーラジカルが発生してホワイトニング効果が生じます。

尿素は、もともと人体の内部に存在している物質で、その安全性から保湿クリームなどにも多く使用されているものは、皆さんよくご存じのこととおもいます。ですから、ホーム・ホワイトニングの最中に僅かの量のホワイトニング剤を飲み込んでしまったとしても、人体にはまったく影響はありません。

★活性酸素(フリーラジカル)は人体に害はないの?

活性酸素は、激しいスポーツや喫煙、紫外線、大気汚染、加齢、ストレスなどが原因となり、日常生活のさまざまな場面で体内で発生しているといわれています。また、肥満により増加するともいわれています。人体は呼吸によって酸素を消費する際に活性酸素を発生させており、それを酵素により無毒化しています。

活性酵素は、がんや生活習慣病、老化などの原因であるといわれていますが、因果関係がはっきりとしていないものも多いです。

活性酵素は、オゾン療法として治療目的に使用される場合もあります。活性酵素とオゾンガスの持つ細胞賦活作用と殺菌作用などが感染症、脱毛、脳性麻痺などに高い効果があったと報告されています。

抗生物質の普及とともに使用される頻度は減少していますが、現在でもオゾン療法を行っている医療施設があります。

ホワイトニング治療の際に、活性酸素であるフリーラジカルが発生しますが、その量は人体に対して影響を及ぼすようなものではありません。発生した活性酵素は、生体内で簡単に分解できる量です。しかもその多くは生体内ではなく、空気中で分解されるため、人体に対する影響はありません。

★ホワイトニングで歯を削ったりしないの?

ホワイトニング治療は過酸化水素水による酸化還元反応を利用したもので、麻酔をしたり、歯を削ったり、傷つけるようなことは絶対にありません。

歯を白くする方法には、ホワイトニング以外に「ダイレクトボンディング」「ラミネートベニア」「セラミッククラウン」などがあります。これらの治療方では、歯の表面を薄く削ったり、削除したりします。しかし、ホワイトニング治療はこれらの治療法とはまったく異なる方法で、健全な歯を安全に白くします。

★ホワイトニングの治療は「痛い」と聞いたけど?

実は、この質問はしばしば聞かれます。特にオフィス・ホワイトニングは、つい数年前にあらかじめ痛みを止めを服用し、この痛み止めの効果が現れるところを見計らってホワイトニング治療をしていたという話しを聞いたことがあります。以前はそんないまでして歯を白くしていたのかと、信じられない話しです。

確かに、ホワイトニング治療の際には歯の表面で起こる化学反応のために、不快症状(痛み)が起こることがあります。

オフィスホワイトニングに関わる「痛み」は、ホワイトニング中に起こる歯のエナメル質からの脱水によると考えられる「痛み」と治療が終わったあとに歯がしみるような感じの二つです。歯のエナメル質からの脱水によると考えられる「痛み」は、オフィス・ホワイトニングの最中に「ピリッ」とした「痛み」として感じることがありますが、我慢できないほどのものではありません。「あれっ!あれっ!ああおさまった」という感じで終わってしまいます。これに関しては日四度システムでは、ビヨンドジェルの開発により劇的に改善され、ほとんど痛みらしい「痛み」はなくなり、むしろ若干の「不快症状」といった方が適切です。

ホワイトニング終了後に「歯がしみるような感じ」、または「歯が痛がゆいような感じ」がすることがありますが、これもビヨンドジェルの開発により、症状は軽減され、早ければ半日、長くても三日程度で完全に消失してしまいます。また、この「痛み」が歯の神経に影響を及ぼすこともありませんので、全く心配いりません。

ビヨンドシステム以外のシステムを採用している歯科医院の場合には、担当の歯科医師に詳しくお聞きください。

次ぎにホーム・ホワイトニングにかかわる「痛み」に関しては、ホーム・ホワイトニング中に歯がしみるという方がたまにおられます。また、ホームホワイトニング剤の量を減らしたり、一回のホワイトニング時間を短くすることで対処できます。

ホームホワイトニング後の歯の知覚過敏に関しては、一時的なものですからまったく心配いりません。

当院では、事前にこの知覚過敏が起こったときはマウストレーに注入して三十分ほど使用していただく知覚過敏抑制剤を必ずお渡しするようにしていまが、まだ誰もこの知覚過敏抑制剤をホワイトニング期間中に使用した方はおられません。このような知覚過敏は、ほとんど一日程度でおさまってしまいます。

仮に、このような症状が出た場合には、ホーム・ホワイトニングを毎日せずに、二~三日おきにおこなえば、問題なくホワイトニング治療を終了させることができます。

参考文献 ホワイトニングの最新知識と治療の受け方 坂上俊保著 桐書房

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