清涼飲料水で歯が溶ける!?
本日は、坂本貴史先生の著書「歯と口の悩みを解消する本」よりお届けいたします。
☆清涼飲料水で歯が溶ける!?
日本には、現在、およそ五百六十万台の自動販売機(飲料・たばこ・雑誌など)があるそうです。保有台数でいえばアメリカの七百六十万台が世界一ですが、一平方メートル当たりの設置台数をみると、日本の自動車普及率は世界一です。町の中はゆうに及ばず、地方に行くと、畑と思われるようなところまで清涼飲料水の自動販売機が置かれ、子供から大人まで、いつでも、どこでも、手軽に好きな飲みものを手に入れることができます。
便利には違いありませんが、この便利さが歯に深刻な影響を及ぼしていることは否定出来ない事実です。それは、ついつい甘いものを飲み過ぎてしまうことです。
お茶やミネラルウォーター以外の飲料はどれもかなり甘味が強く、多いものですと、一缶の飲料の中に40gを超える砂糖が含まれているものもあります。これは一杯のコーヒーや紅茶に入れる平均的な砂糖の量の六~七倍です。
ほとんどの炭酸清涼飲料水には10%程度の砂糖が含まれています。飲み過ぎれば、当然、糖分を摂りすぎてしまうことになり、虫歯を作る原因にもなります。
◇飲み物やお菓子に含まれている糖分は角砂糖何個分?
では、自動販売機に並んだ飲み物にはどれくらいの量の砂糖が含まれているのでしょうか?わかりやすくするために甘いお菓子に含まれる砂糖の量も一緒に示しておきます。日頃味わっている飲み物やお菓子の甘さを思い出しながらよんでください。角砂糖は一個で3.6g、14キロカロリーあります。
〔含まれている糖分は角砂糖にしてどのくらい〕
・サイダー 6.5個
・スポーツドリンク 5個
・コーラ 7.5個
・缶コーヒー 6.5個
・シュークリーム 2.5個
・大福 3個
・あんパン 6.5個
・ショートケーキ 8個
コーヒーやコーラはやっぱりそうかとうなずけますが、スポーツドリンクにも想像以上の量の砂糖が含まれているのには驚かされます。また、ここでは調査の対象に入れませんでしたが、牛乳にも約4~5%の乳酸が含まれていますので、飲み方によっては虫歯になる可能性があります。
食後のおやつの時に一日1~2回飲むといった飲み方であれば問題ありませんが、水の代わりに少量ずつ何回も飲むといった〈ちょびちょび飲み)をしていると虫歯の危険性が高くなります。
飲み物ではありませんが、そのほかにも、呼吸器疾患などの治療のために飲用するトローチは、長期間連用すると同様の危険性があると言われいます。
参考文献 歯と口の悩みを解決する本 坂本貴史著 法研
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