まずは、整理整頓から
部屋が散らかっていると、もうなにもする気が起きません。
服も脱いだ後、そのままにしておくと、それが悪循環になり、どんどん部屋が散らかっていきます。
院長室では、服の代わりに医学書がそれにあたります。読んだら読んだまま、本棚に戻さない。
最近、全く生活のリズムがつかめず、苦悩していました。
部屋はキチンと整理してあるのに、なぜこうも悪循環が続くのだろうと悩んでいたのです。
それは、部屋が整理されていなかったのではなく、頭の中が整理されていなかったのです。
昨日、頭の中の悩みをリストアップしてみました。
その中には、自分で解決出来ないもの、解決出来るものに大別することができました。
まず、自分で解決出来る物を順にかたづけていくことにしました。
本日は、そのリストアップした中の一つしか完了することが出来なかったのですが、それでもかなり、頭の中が整理されました。
すると、キレイに整頓されている自分の部屋の中の違和感に気が付きました。
キチンと医学書は本棚に収まっているのですが、分類がバラバラでした。収まるべき所に収まっていない。今まではまったく気が付かなかったのですが、調子が悪いととりあえずかたづけるけれど、それがきちんとした場所ではないことが多かったのです。
まだ、完全に復調したわけではないのですが、復調のきっかけになったような気がして嬉しかったです。まずは動き出すことが悪循環からの脱出に繋がるのかと思います。
話は変わって、先週末にインプラントの相談ということで、ある先生が訪ねてきました。私にそのインプラントの際に一緒にオペに立ち会ってもらいたいというのです。
インプラントというのは、非常に複雑で大変な治療です。患者さんの事を考えれば、多くの診断をして取り組んだほうが成功率が上がりますから、私はこの申し出をすごく嬉しく思いました。
私で良ければどのような事でも協力するつもりでした。
それから、その先生の準備してきた資料を一緒に検討してみました。
はっきりといえば、インプラントをする以前の問題でした。あまりにもインプラントを簡単に考えすぎだし、将来的なビジョンも全くなく、最近はやっているワンデイ・インプラントのような簡単なもので行うつもりだということなのです。また、CT画像や咬合理論に関するものもとても稚拙でとても使えるような資料ではありませんでした。
そのワンデイ・インプラントは多くのメーカーで発売されていますが、インプラント経験が豊富な先生が症例を選んで、選んで、しょうがなく選択するものだと思うのです。患者さんの希望により、しょうがなく行うものだと思います。そのくらい成功率が低く、失敗すると、とても悲惨なのです。しかし、メーカー側は初期投資が少なく、簡単だという理由で、インプラント初心者の先生にもどんどん販売しているのだそうです。訪ねてきた先生もまさにその典型でした。
私は正直にその先生に「先生はインプラントをするには、向いていないので、止めた方がいいと思います」と言いました。とても辛い言葉でしたが、患者さんの事を考えれば致し方ありません。
その後、もう一度、資料を再検討し、基本的なインプラント(2回法、と1回方を選択出来る物)を使うということで、その日の症例検討は終わりになりました。
先を見て進むことはとても重要なことだと思います。しかし、足下を固めて、遠くにジャンプする基礎体力がなければ、すぐに転んでしまいます。
歯科医療もまずは自分の知識・技量の整理整頓も大事かもしれません。少し厳しいですが。
「先生は、何でもはっきりものを言うのですね。」と言われました。
そうかもしれません。
おはようございます。
すべては患者さんのためですものね。
先生、すばらしい。
仕事は、はっきりダメだと言われて、
くじけるところから、始まるんだと思います。
今は、ダメでも。その先生に、
頑張っていただきたいです。