思い立って行動2
開業当時、多くの先輩達に診療所を設計するにあたって、いろいろなアドバイスをいただきました。
開業当初はそのアドバイスが実り、何の苦労もありませんでした。
その苦労とは、物の置き場所のことです。
開業当初は購入する機材のことしか頭にないので、コンセントの位置、数、置き場所などを設計士さんに正確に伝えることが出来るのですが、開業してしばらく経つと、当初考えもしなかった機材や荷物がどんどん増え、確実に住居スペースを奪っていきます。
デッドスペースに入りきるだけの棚を作成し、対応して来たのですが、そろそろ限界です。
一番の頭痛の種は書類や医学書の類です。本当に収穫時に襲いかかるイナゴのごとくスペースを食い尽くします。
最初のうちは、あっちに移動、こっちに移動と場所を変えて急場をしのいだのですが、もう限界が近づいていました。しかし、どれもこれも捨てられない書類ばかり。
これはさすがにいらないだろうと思っても、心の中にいるもう1人の私がささやきます。
「でも、捨てる書類のなかのような症例の患者さんがきたらどうする?その時必要になって、あちこち探すにちがいないぞ」
もう、こうなっては捨てられません。
本気で考えました。
結論は、「もう捨てる」
でも、完全に捨てるのはもったいないので、本をばらすことにしました。
本の中の必要なページだけをスクラップして置くことにしたのです。
本も、中身を検証してみると見たいページは本の30ページほど。300ページもある本の1/10です。時間はかかりましたが、見事に不必要な本が無くなりました。
それと、情報の古くなったもの、あまり使わない機材関係の書類はきっぱりと捨てました。
今は、本当に読みたい文献、読まなければいけない文献、今まで読んで参考になった文献しか残っていません。
今後の課題は、この文献を素早く検索できるシステムを考えることです。
でも、こういうシステムを考えるのはすごく好きなので、今からわくわくしています。
おっしやる通り、だと思います。
読んでいて、こちらまでさっぱりして、身が軽くなりました。