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2007年9月15日 (土)

歯科検診町民に普及を

本日は、読売新聞平成19年9月6日の教育ルネサンスに掲載された記事からです。

大学の地域貢献 歯科検診町民に普及を

北海道に秋の気配が漂い始めた8月24日午前7時、札幌市に隣接する当別町の公民館にお年寄りや親子連れが続々と集まってきた。

夏冬の年2回計8日間実施される町民健康診断。身長や血圧を測る大会議室の一角に、千葉逸朗・北海道医療大学教授(51)(口腔衛生学)の白衣姿もあった。

町では3年前から基本検診のメニューに歯科検診を加えているが、今年から、有料(1500円)の基本検診とは別に500円かかるようになったこともあり、受診者は多くない。

「歯では死なないと思っている人は多い。悪くなってからではなく、ならないように予防する意識を持って欲しいんですが」と千葉教授が苦笑いする。

この日、午前10時の終了までに健康診断を受けた住民約80人のうち、千葉教授に診てもらったのは10人ほど。だが、「歯科医になかなかいけないから」と昨年に続いて訪れた人や、「初めてだけど歯の事が気になっていた」と熱心に質問する人もいた。

北海道医療大学は、当別町に本部がある私立大で、薬、歯、看護福祉、心理科学の4学部を持つ。

「命を扱うのが医者なら、QOL(生活の質)を扱うのが歯科医。食や会話など豊かな生活に歯の健康は欠かせない。だが、歯科診療は、問題を自覚した人の来院を待つ『患者待ち体制』から抜け出せていない」と千葉教授。

歯周病と生活習慣病の関わりも指摘されるだけに、歯の定期健診の必要性を訴え続けてきた。

その提案を受け、大学と町が2003年に始めたのが、町民全員の定期的な歯科健診を目指す「当別町2万人歯の健康プロジェクト」だ。

町民健診の他、かかりつけ歯科医や健診結果を記す「歯の健康手帳」を作って町民に配布。JR石狩当別駅前の空き店舗に「歯の健康プラザ」を設け、大学関係者を講師にした各種の健康講座も開いている。

町民の意識啓発と大学教育への参加を兼ね、学生の実習に協力してくれる模擬患者の養成にも力を入れている。

地道な努力の積み重ねで、現在、歯科検診を受けた町民は約4000人にまで達した。国の健康増進法を受け、町も一昨年、健康目標の4つの柱のひとつに「歯の健康」を盛り込んだ。だが、千葉教授は「2万人にはまだ遠い。プラザで待っているだけでなく、さらに町に入って行かなければ」と気を引き締める。

秋からは、学内の医師や歯科衛生士と共に、育児サークルや老人クラブなどの市民グループや企業を対象に、出前健診や講座を始める。

「地域に貢献しながら地域から学ぶ『キャンパスレス教育』が理想」と大野弘機・歯科部長(64)。

大学との連携について泉亭俊彦町長(70)は「継続した取り組みが充実した成果を生みつつある。大学だから、行政だから、と肩ひじを張るのではなく、自然体で一緒に悩んで成長していければ」と期待する。

町民と試行錯誤を重ねた歯科医療モデルが、北の大地から発信されようとしている。

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