アジア系アメリカ人の喫煙による癌の死亡率
今日のトピックは、Dental Tribune紙からです。
カリフォルニア在住の韓国、中国、日本、ベトナム系アメリカ人男性は、カリフォルニア在住の南アジア系女性と比べ、癌による死亡率が3倍だそうです。さらに、、この南アジア系女性の癌による死亡率は世界中で最も低いとされています。
UCDavis癌センター(米カリフォルニア州サクラメント)の研究者らが行った新たな研究によると、癌による死亡率において、性別による格差や、アジア太平洋諸島といった民族グループでの格差は、タバコの喫煙量から説明できます。つまり、もし、喫煙経験がなければ、アジア系や太平洋諸島系のアメリカ人は他の民訴グループとほとんど変わりなく、非常に低い死亡率を示すであろうことが示唆されています。
同センター公衆衛生学分野の助教授であり、喫煙関連疾患の免疫学分野の第一人者でもあるBruce N .Leistikow博士は、「アジア系アメリカ人と太平洋諸島系の人々では、肺癌と同様に、肺以外の癌による死亡率も喫煙量と非常に密接に関連している。もし、すべてのアジア系や太平洋諸島系のアメリカ人が、カリフォルニア在住南アジア系女性と同程度の喫煙量だとしたら、癌による死亡率も同様に低くなることが我々の研究から言えるだろう」と述べました。
カリフォルニア在住南アジア系女性の癌による死亡率は、年間58人/10万人で、米国全体だと193.5人/10万人となります。
同センターの研究員らは、アジア系や太平洋諸島系アメリカ人の喫煙量と肺以外の癌の死亡率の関連性を初めて、医学誌に発表しました。
米国全体の63%に当たるカリフォルニア、ハワイ、イリノイ、ニュージャージー、ニューヨーク州の各地に在住するアジア系や太平洋諸島系アメリカ人においても、この関連性は当てはまっていました。
1980年から2002年の間に、数回に渡り死亡率の研究を行いました。
「収入、食生活、喫煙量、米国在住歴、心理社会的ストレス、その他の要因に関して研究対象となった民族で根本的な相違点が見られたにもかかわらず、性別、アジア太平洋諸島の民族グループ、住居している州、年齢において、その関連性は当てはまった」と同博士は述べました。
同博士は、この新たな研究により、アジア系や太平洋諸島系アメリカ人について以下の3つの結論を導き出しました。
喫煙量に応じて、性別あるいは民族による癌の死亡率に大きな格差が生じます。喫煙は、女性の癌による全死亡率の3分の1以上の原因となり、男性の死亡率に多く関わっています。喫煙は、肺癌による死亡以上に肺以外の癌による死亡を引き起こします。
「これらの結論を踏まえ、アジア系や太平洋諸島系アメリカ人、そしておそらく他の米国人にたいして喫煙をコントロールするには、今以上の喫煙運動や、資金さらに研究が必要となる」と同博士はのべました。
同博士の研究グループの初期の研究によると、アフリカ系アメリカ人男性に対して、喫煙量と肺以外の癌による死亡率はすべての癌の死亡率から年齢調整した肺癌による死亡率を引いて計算されます。
同博士の研究グループの最近の研究によると、カリフォルニア在住の韓国系アメリカ人男性が、研究対象とされたアジア系や太平洋諸島系のアメリカ人の中で、喫煙に関連しった癌による死亡率が71%と最も高いことが分かりました。
カリフォルニア在住南アジア系アメリカ人女性は、喫煙に起因した癌による死亡率が0%と最も低く、南アジア系アメリカ人には、インド、パキスタン、バングラディッシュ、スリランカ出身の人たちが含まれています。
研究者らは、3つの民族で特に気がかりな傾向に気づきました。それは、カリフォルニア在住アジア系アメリカ人女性は、1988年から2001年までの間に肺癌の死亡率が2倍に増加しているのに対し、フィリピン系や韓国系女性は年4%から5%の増加にとどまっていることです。
「研究結果から、肺以外の癌の死亡率は、今後もこの傾向が続くことが予想されます。たばこ税、逆宣伝、喫煙禁止、言語のうえでも文化の適切な喫煙予防メッセージ、禁煙プログラムといった喫煙予防メッセージ、禁煙プログラムといった喫煙予防政策を強化することで、多くの生命をたすけることができる」とは同博士はのべました。
喫煙の恐ろしさを改めて思います
安定剤 等と言って喫煙されている方もおられますが
禁煙して欲しいです。