古代の切削
先日、昔の歯科の道具について書きました。
今回はもっと古い時代の道具の話です。今回も「DENTAL TRIBUNE紙」からのトピックです。以下全文です。
Nature(2006、440:755-756)のレポートによると、歯の切削は我々が認識している以上に長い歴史を持っているというのです。
パキスタンにある新石器時代の墓石から、11本の切削された臼歯(奥歯のこと)が発見されました。
驚いたことに、その墓は7,500~9,000年も前のものなので、そこで発見された歯は、現在ある資料と比較しても約1,500年も古いものになります。
最近の発見によると、ドリルの先端には石が使用されていたようです。
切削された穴の深さは0.5~3.5mmで、切削が第1、あるいは第2永久歯で行われていたという事実から、おそらく当時の切削は美容目的のためではなかったかと思われます。
一方切削の跡に関しては、11本のうちわずか4本の歯に齲蝕(虫歯)の形跡があり、切削は実際に治療も目的としていたことがわかりました。
また、歯の削った辺縁がスムーズなことから、その「患者」は当時生きており、治療後もその歯で咀嚼していたことが証明できました。
本当にすごい話。今のように機材が発達しても、歯に穴をあけるという作業は骨が折れるというのに。当時の「患者」は、さぞ激痛にたえながらの治療だったのでしょう。
痛い痛いお話
歴史を思う時、歯ブラシ 歯磨き粉 等の推移を
知りたくなりました
よろしく。