術者のメンタル
診療の軸がインプラントから矯正に大きくシフトして約10年が経過いたしました。
その一番の理由としては、やはり術者や現場のメンタルの面が一番大きいと思います。
とにかく正確がビビりなので、準備に準備を重ねて、必要以上の在庫と機材を準備し、どのような劣悪な状況になっても対応できる様にしてインプラント手術に望みます。
とにかくインプラントは一発勝負なので「あ〜、こうすれば良かった〜〜」って思うようでは駄目なのです。
事前に何度も何度もシミュレーションを行って、手術開始時には頭に手術のイメージが沸く所までもっていくのです。
それに相反するように、矯正の場合は、ある程度術後は予測は出来ますが、実際に歯がどのくらい動いたかは、その治療する時になってみないと分からないのです。ですから瞬時適応能力が高くないと行けません。ただ、インプラントの様に一瞬で危険な状況になるという訳ではないので、気持ちの余裕があります。
インプラント手術が終わって、患者の痛みも無く、止血も確認し、X線で神経や骨の損傷が無いと分かっていても、次の日に患者さんに「痛くなかったです」と聞くまでは心臓がバクバクし、心の余裕が無いのです。
矯正とインプラントでは、術者のメンタルが楽なのは断然、矯正治療なので、必然としてインプラントが減ってきてしまったのかもしれません。
最近のコメント