首・・・北野武監督作品
先日、娘が早朝から病院へ行った話を書きました。
自宅では私と母以外の家族が皆、インフルエンザに罹患してしまったのです。
何故か、インフルエンザに奇跡的に罹患しなかった私は、ぽっかりと一人暇になってしまいました。
そこで、時間を持て余すのももったいないと思い、近くの映画館へ行くことにしたのです。
時間的に上映していたのは北野武監督作品「首」でした。
話題の映画でしたし、日曜日でしたのでかなり混んでいるのだろうと予想していたのですが、予想に反し全く混んでいなくお客さんも私と同年代かもう少し上の中年〜初老の方々ばかりでした。
映画を鑑賞後の感想としては、「期待ほどでは無いな・・・」という感じだったのですが、自宅に戻って日にちが経てば経つほど、凄い映画だなってジワジワきている感じ。
多分、誰も見たことが無い戦国時代なので歴史と歴史の間の考察は監督の考え方次第になると思うのですが、多分北野武監督が考える戦国時代が一番正解に近いと思いました。
やはり人間は名誉が欲しい人間もいれば、そっとして欲しい人間もいるはず。戦国大名になるような人物は皆、成り上がりたい欲望が人一倍強かったはず。きれい事ばかりを言っては生き残れなかったと思うのです。
ずるい人間、策略のある人間が勝ち残り、馬鹿正直な人間が犠牲になった時代。今も昔も変わらないのは恨みを買った人間の運命はあまり良くない方へ向かうということか。
最初に見たときの感想が良くなかったのは、北野武映画特有の残忍でグロい表現が無遠慮にグイグイ迫ってくるので、そればかりに目が行ってしまったから。落ち着いて秀吉や家康や千利休のひとたらしや処世術を考えると、ジワジワ面白くなってしまったのです。
今、奥さんを説得しています。「一緒に「首」見に行こうよ」って。
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