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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
毎日のケアについてのアドバイスを載せていきます。
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当院では、心停止の救命措置に必要なAED(自動体外式除細動器)を設置しております。

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2023年1月10日 (火)

厳しいね。

怪しいとは思っていたのです。去年の初め頃からなかなか欠品だとか入荷見込みが立たないとか聞いていたので。

これは何の話かといえば、入れ歯の話です。

私の歯科医院は院内技工なのです。自慢では無いのですが(自慢です・・・笑)、歯科医院の中に併設されている技工室としては多分日本ランキングトップ100には入るんじゃ無いかという位の設備と人員を揃えております。

基本的にはほぼ90%の技巧物は院内で作成(自費に関してはほぼ100%)しておりますので、修理や義歯の調整なんかもレベルの高い状態を保てます。

だから、入れ歯もすべて院内で作成しております。そのため、一般的な歯科医院には無い材料や基材が沢山あるのです。

私の専門は局部義歯という口腔内に歯が残っている状態での義歯(もちろんインプラントも局部義歯の仲間です)です。大学院の論文のテーマも局部義歯のレジンの歪みを研究してました。

ですので、開業当時から義歯の作成にはこだわって作成していたのです(お陰様で入れ歯の患者さんには多く来院してもらっております)。

開業当時から入れ歯はリンガライズドオクルージョンという特殊な噛み合わせで作成していました。

自分の歯で食事をする場合、歯がそろっている場合は「チューイングサイクル」というちょうどガムを噛むように口を動かすのですが、その噛み方をしてしまうと入れ歯が外れやすいのです。入れ歯はガムを噛むようにモグモグを動かすのでは無く、パクパクと開閉口運動で食事をするのが基本です。

リンガライズドオクルージョンというのはパクパクと開閉口運動に適した噛み合わせなのですが、その噛み合わせにぴったりな入れ歯用の人工歯があるのです。

最初に書いた「怪しいとおもっていた」というのは、なかなかこのリンガライズドにあった人工歯の入荷が滞っていたのです。で、ついに今年の春頃に販売中止という噂が流れてきました(多分これは噂では無く本当らしいです)。

この人工歯は中国の工場で作成していたらしいのですが、中国の工場の生産が難しく、人気のある人工歯なのにも関わらず、世界情勢の関係で販売中止みたいです。

なかなか厳しい状況ですね。ユーザーがいるのにも関わらず、工場の稼働が追いつかないという理由なのですから。

いや〜、まさかこんな事になるとは。

購入出来る今のうちに買いだめしておかなければ(汗)