タイポドント実習2
先月にタイポドント実習の事をこのブログに書きました。
今回はその2回目の実習に行った事を書こうと思います。先月のタイポドント実習は3級咬合について行ったのですが、今回は2級咬合です。
実は、日本人の45%が2級咬合といわれる程多いのが実情なのです。つまり、治療する側からみてもとても多い症例となります。
2級症例の事をすこし説明すると、上顎よりも下顎の方が後方(のどの方へ)へ後退している症状です。胎児や児童は歯が生えていなかったり、歯の萌出が途中だったりして、噛み合わせが深いために皆2級なのですが、成長とともに歯の萌出が完成すると下顎が前方へ回転して1級咬合といわれる理想的な噛み合わせになります。
その成長過程で、歯の萌出が止まってしまったり、親知らず等の影響により歯の萌出が妨げられてしまうと成長しきれずに顎が後退したままになってしまうのです。
話を今回のタイポドント実習に戻しますが、2級の模型をワイヤー屈曲を行い実習だけで1級に近い所までに歯列が回復するかを行いました。
タイポドント模型はワックスで出来た歯肉に人工歯が入っており、その歯にブラケットを接着し、ワイヤーをセットしてお湯につけるのです。お湯の温度が上昇する事により歯が移動するというやり方です。
この実習は本当に過酷でした(苦笑)。
2日間ずっと模型と格闘していました。休憩時間も自分のペースで決めるので、疲れすぎと空腹とで、お弁当の中に苦手な「梅」が入っていたのですが、ついつい食べてしまいました(結構おいしかったです)。
しかし、かなり勉強になる実習でした。間違ったワイヤー屈曲を行うと思ったとおりに人工歯が動かないので、考えながら、勉強しながら、調べながら行うのでかなり身につきました。
今回の研修で、私の年内の都内での研修はすべて終了しました。
かなり実のある1年だったと思い、満足しています。
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