フェザータッチ。
何年か前に福島の歯科医師会にてとある講習会が開かれました。
その講習会には歯科医師の他に歯科技工士さんも多く参加されていました。
マウスピースを作製する講習会だったのと思うのですが、私は歯科医師の先生方とは別の歯科技工士さんと一緒のペアになりました。
マウスピースの素材はとても軟らかくて、熱を加えると変形するという特性があります。
そのため、非常にエンジンによるカットが難しいのです。
そんな難しく、扱いが困難な素材を技工士さんはいとも簡単に扱っていました。
職業柄当たり前だと思ってしまうとそれで終わってしまうのですが、是非、そのテクニックを手に入れたいとその時切に思いました。
そこで、熱心に技工士さんに質問を繰り返し行いました。
技工士さんも懇切丁寧に教えてくれて、その日のマウスピースの講習よりももっと大事なテクニックをその日手に入れる事が出来ました。
それはフェザータッチというテクニックです。
実はこのフェザータッチは歯科大学で習うテクニックなのですが、日々の臨床で忘れてしまっていました。つまりフェザー(羽)のようにフワリと当てるテクニックです。
物をカットしたり、切断したり、削ったりする時、削る対称が硬かったり、切りずらかったりすると心情的にドリルを強く対象物(歯や被せ物)に押しつけてしまっていたのですが、切りずらい対称ほど力を抜いて切削作業を行うとストレスなくカット出来ます。
ドリルの刃こぼれも少なく、効率的です。
削る歯にも熱が籠もらずとても良いです。
このテクニックはどんな物にも使えます(笑)。
趣味のプラモデルや家具の組み立ての時に、上手くはまらない時に力ずくでやらずに、力を抜いてゆっくり慎重に行うと「スポッ」ってはまります(笑)。
何事も肩に力が入りすぎると上手くいかないのかもしれないですね。
では、今日はこの辺で。
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