ハルキストの私から一言。
この話をすると、必ず周りの方々はどん引きします(苦笑)。
特に家族は、「はいはい、またいつもの話ですね」って感じですっかりあきれ顔です。
奥さんと結婚したばかりの時、この話をしたら、顔がぽか~~んっとなったのを今でも思い出します。
その話とは、村上春樹の事です。
私は熱狂的なハルキストです。
ハルキストと言うのは、村上春樹文学を心から愛する人を指します。
私が初めて村上春樹文学に出会ったのは大学2年の頃です。
もう25年も前になるのです。なんだかあっという間だな。
歯科大学でどでかい挫折をし(今考えればたいしたこと無いのですが、要は留年です)、お先真っ暗。もう家族に迷惑掛けられないので、真剣に大学を中退しそば打ち職人になろうと思ったのです。
でも、あきらめなければまだ歯科医師の道が閉ざされた訳ではないと自分に言い聞かし、何かに挑戦してみようと思ったのです。
そこで、マンションの前のバス停から、目的も決めずに乗り込み、適当なバス停で降り、近くの本屋さんを探しました。とてつもなく分厚い本を読み切れたら、もう一度頑張ってみようと思ったのです。そのとき、見つけた本が『ダンス・ダンス・ダンス』でした。今考えると全く分厚くもないのですが、あまり本など読んだことない馬鹿学生でしたから、とてつもなく難しいチャレンジに思えたのです。
そこから、1週間ほど頑張って読み切る事が出来ました。今回は割愛しますが多くの事をその本から学ぶ事が出来ました。
それから村上春樹文学は私にとっての生活、考え方、生き方、哲学、宗教(ちょっと大げさか)にまで昇華し現在に至っています。まあ、誰にも迷惑掛けないし、自分の気持ちをリセット出来るし、私にとって村上春樹文学は無くてはならないものなのです。
前置きは長くなりましたが、今回のノーベル文学賞。とても、とても残念でした。昨晩は一人でこっそり泣きました。
ハルキストではない一般人がテレビの中で、『来年までの楽しみがまた出来ました』などと言っていました。
そんな戯れ言はハルキストの私としてはとんでもないことなのです。
ノーベル賞の決まりでは、死んだ人は受賞できないとあります。
人間なので明日生きている保証はどこにも無い。海外に良く出向く村上さんがテロに遭遇しないとも限らない。
ハルキストの夢は、良質な小説で、氏の紡ぎ出す蜜のような文章に長期間浸りたいのです。ノーベル賞を受賞すれば、きっと村上氏のモチベーションも上がるだろうし、創作意欲もたぶん湧くでしょう。
私の人生を救ってくれた良質の文章を多くの方に読んでもらう機会も増えるでしょうから、一年でも早く受賞してほしいと思います。
来年こそはノーベル文学賞受賞してほしいとハルキストの私としては思うわけです。
今日は、読者どん引き覚悟のしろくま先生の戯れ言でした(笑)
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