「シュガーレス」と「ノンシュガー」はどう違う?
本日は、安田 登先生の著書『チームで取り組む 象牙質知覚過敏症~しみる!痛い!にどう対応?~』よりお届けいたします。
◇「シュガーレス」と「ノンシュガー」はどう違う?
最近、ダイエット食品やう蝕予防のためのガム、飴などに「ノンシュガー」、あるいは「シュガーレス」という表現が使われています。
さて、中身がどう違うのか興味があるところですが、実は表現は異なるものの定義は全く同じです。どちらも砂糖を使用していない、砂糖が少ない、つまり“無糖”を意味しています。
厚生労働省の栄養表示基準では、「ブドウ糖、果糖などの単糖類、砂糖、乳糖、麦芽糖などの2種類が、食品においてはも、飲料においても0.5%未満である必要がある」と定められております。
ノンシュガー、シュガーレスといっても甘いわけではなく、甘み成分には糖アルコール(エリスリトール、キシリトールなど)、非糖分系の天然甘味料(ステビアなど)、人工甘味料(アスパルテーム、サッカリンなど)が使用されています。これらは う蝕原因菌の餌とならない甘み成分といえます。
歯科関係者の一部で「ノンシュガー」と「シュガーレス」を別の物としてとらえる説もありましたが、残念ながらそれはまった根拠のないことであるといってよいでしょう。ちなみに「微糖」「低糖」「低シュガー」「糖分カット」「シュガーカット」などの表現をしているものは、食品では100g中5g以下、飲料では100ml中2.5g以下であることが必要とされています。
話はそれますが、「シュガーレス」、「ノンシュガーレス」といっても「ノンカロリー」ではないことに注意しましょう。甘味料の中には砂糖よりわずかだけカロリーが少ないものもありますし、第一、糖分の他に生クリーム、バター、卵などが含まれていれば、当然のことながら「ノンカロリー」ではありません。いずれにしても表示にはだまされないようにしなくてはいけませんね。
参考文献 チームで取り組む 象牙質知覚過敏症~しみる!痛い!にどう対応?~ 深川優子 安田登著 クイッテッセンス出版
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