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2008年7月25日 (金)

直立歩行で激変した人の口の構造

本日は、松矢篤三・古郷幹彦先生の共著である「のどちんこの話し」よりお届けいたします。

直立歩行で激変した人の口の構造

犬など四つ足の動物は、頭蓋骨と背骨(脊柱)が一直線に並んでいますが、人のように二足歩行の動物では、頭蓋骨は垂直な背骨の上に横向きに乗っかっています。

ですから、犬は四つ足歩行の姿勢でまっすぐ前方が見えているのですが、人は四つんばいではよほど首をしっかり持ち上げないと、水平に前方が見えません。

類人猿が直立して歩き始めたのは100万年以上前とのことですが、四つ足動物が急に立ち上がったのでは、空しか見えなくて往生したに違いありません。しかし自然は良くできたのもので、直立したり四つんばいになったりしている間に、徐々に頭蓋骨と背骨が角をなすようになり、人では頭蓋骨と背骨のなす角は直角に近くなっています。

頭蓋骨と背骨が一直線をなしている動物は、口腔、咽頭、食道あるいは鼻腔・喉頭・器官を構成する管腔は大約一直線に並んでいますが、頭蓋骨と背骨のなす角が直角になると、それに合わせて、この管腔もどこかの部位で屈曲することになります。

これによって、軟口蓋の後方が下垂し、水平であった舌の後方1/3が、折れ曲がって「く」の字となりました。咽頭の位置も下方に移動し、重なっていた軟口蓋先端(のどちんこ)と咽頭蓋が引き離され、軟口蓋先端と咽頭蓋の間に空隙が生じると同時に、広く長い咽頭腔が形成されたのです。

さらに、体を支える役割から解放された二本の前脚は、二本の腕として種々の機能を獲得したことも手伝って、前述の口腔、咽頭の形態変化により、人は他の四つ足動物とはずいぶん異なった口の機能を獲得するとこになったのです。いつか説明しますが、人が「言葉」という機能を持ち得たのも、この形態変化によるものです。

参考文献 のどちんこの話 松矢篤三 古郷幹彦 共著 医歯薬出版

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