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2008年7月27日 (日)

歯の崩壊パターン

本日は、野田先生の著書「歯周病で死ぬのはイヤだ!」よりお届けいたします。

年をとるほど、歯のエナメル質は成熟し、虫歯は出来にくくなります。ところが、35歳を過ぎたあたりから歯周病にかかり、歯肉が下がって、歯の根元が露出するようになります。

また、間違った歯磨きの仕方によって、歯肉が下がるケースもあります。これは、力を入れすぎて、歯肉を傷つけてしまうからです。

いったん下がった歯肉は、元に戻すことは出来ません。歯周病の兆候に気が付いたら、とにかく早めに治療を受けて、歯肉が下がるのを止める努力が必要です。

また、あまり知られていなののですが、噛み合わせによる歯肉の打撲も問題になります。ここで簡単に説明すると、年を取って歯肉が衰えると、自分の噛む力で歯肉が打撲するようになります。高齢社会に入り、歯肉の打撲傷で受診する方は増えていますので、注意が必要でしょう。

次ぎに、その典型的なパターンについて記します。

Ⅰ 十代 小学生の頃、お母さんに手を引かれて来院、虫歯治療

Ⅱ 二十代 以前に治した歯が痛み出し、歯医者に行くと、神経を取られて銀歯に

Ⅲ 三十代 被せた銀歯が痛くなり、歯医者に駆け込むも手遅れで抜歯。さらに隣の歯を削  ってブリッジに

Ⅳ 四十代 ブリッジが脱落したので、もう一度作り直してもらいたいと来院。ところが、ブリッジを支える歯が崩壊しており、やむなく抜歯。ついに部分入れ歯となる。

Ⅴ 五十代 最近、歯がぐらつくので歯医者に行くと、歯槽膿漏との診断。手の施しようななく、抜歯。欠損部分をブリッジや部分入れ歯で補うも、長持ちせず、次々と抜歯。

Ⅵ 六十代 歯科受診のたびに抜歯を繰り返し、そのたびに入れ歯を作り直し、口腔内の大半を入れ歯が占領する

Ⅶ 七十代 ついに総入れ歯

自分の歯がボロボロになったころに死期を迎えられればいいですが、高齢社会では、そういう思い通りにはいきません。結果、治療の苦労に加えて、自分の歯がない歳月を不自由に過ごさねばなりません。

日本人の歯科治療にたいする認識が現状のままでは、相変わらず悪環境を続けることになるでしょう。何とかしてそれを断ち切らねばいけませんし、少なくとも次世代にはそれを断ち切ってもらいたいものです。

参考文献 歯周病で死ぬのはイヤだ! 野田隆夫 野田雅代 共著 光人社 

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