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2007年11月16日 (金)

ピロリ菌除去広がる

口は、体の消化器官の最初の所です。そのため、消化器系の話は歯科に関係があると思い、今回はピロリ菌を取り上げます。

テキストは日本経済新聞10月28日分健康面からです。

ピロリ菌除菌広がる

五十歳を越す日本人の六割以上がピロリ菌に感染しています。感染者は胃潰瘍(いかいよう)だけでなく胃ガンになりやすいとする研究報告が相次ぎ、予防目的で除菌する人が増えています。

群馬県沼田市の飯田武一さん(67)は、近くの公民館でピロリ菌の感染有無を調べる尿検査を受けました。胃の調子は良好でしたが、結果は陽性。病院で薬をもらい一週間飲んだところで除菌出来ました。

「ガンのリスクが一つ減って安心しました」と喜んでいます。

胃炎は保険適応外

沼田市の利根保険生活協会同組合は、数年前からピロリ菌除菌の普及活動に取り組んでいます。地域の集まり「班会」に利根中央病院の検査技師が出向き、ピロリ菌について説明し、その場で検査します。

ピロリ菌除菌が保険適用になるのは、胃か十二指腸に潰瘍がある場合だけです。飯田さんのようなケースでは自己負担になります。

費用は病院や検査の種類で異なり、五千~三万円程度です。

保険診療とは一緒に実施できないため、利根中央病院は自費診療の窓口を設けています。担当の大野順弘医長は「ピロリ菌がいれば必ず胃炎は起きています。除菌で胃炎は良くなり胃ガンのリスクも下がります。」と話します。

一般的にピロリ菌除菌は胃酸を抑える薬と二種類の抗菌薬を一週間服用します。これで八割除菌できますが、出来なかったら薬を変えてもう一度除菌します。

服薬中は下痢や、味覚が変わるなど副作用が起きる事があります。ごくまれに薬剤過敏症で入院が必要になる人もいます。

また、除菌後は胃の粘膜が回復して胃酸が強くなるため、約一割の人に逆流性食道炎が起きます。臨床研究として新しい方法で除菌を実施している病院もあります。

例えば、慶應大学病院は、通常二度の除菌で効かなかった人を対象に、別の抗菌薬で対応する研究を進めています。除菌代は無料ですが、条件に合わないと参加できません。

ピロリ菌と胃ガンの関係はどこまで広がっていくのでしょうか。

ガンの危険性高く

厚生労働省の研究班によると、ピロリ菌に感染した人が胃ガンになるリスクは、感染していない人の5~10倍で、胃ガンの患者の九十四%がピロリ菌に感染していました。最近、日本人の大半は、ピロリ菌に感染すると胃ガンになりやすい遺伝子を持っている事も明らかになりました。

一方、中国で行われた大規模な調査では、除菌した人としていない人では、胃ガンの発症率が変わらないとの結果が出ました。

慶應病院の鈴木秀和専任講師は、「胃炎が進んで粘膜が萎縮すると、除菌しても遅いのではないか」と推察します。

ピロリ菌が胃ガンのリスクを高めるという点では、専門家の意見は一致します。けれども、いつ除菌すればどの程度胃ガンを防ぐことが出来るのかは、決着がついていません。

症状や期待される効果、コストや副作用を考え、各自が判断するしかありません。

ピロリ菌の検査は、人間ドックなどでも受けることが可能です。除菌は消化器の専門医に相談すると良いでしょう。

社会保険滋賀病院(滋賀県大津市)の中島滋美検診部長が三月、専門医にアンケート調査した所、胃ガン予防を含めて七割弱は保険外で除菌した経験がありました。

「専門医の間では保険外の除菌が一般的になっている」(中島部長)

日本ヘリコバクター学会は、保険外で除菌する際の条件を検討しました。効果だけでなく、治療の限界や副作用も患者に説明し、文書で同意を取ることにしました。今後医師らに周知しtていく考えのようです (文 古田彩さん)

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