「口の機能」増進目指そう
本日は、毎日新聞8月20日に掲載された記事からです。
「なくそう減らそう糖尿病 なくそう減らそう歯周病」シンポジウムが7月22日に開かれました。その中で日本歯科医師会会長である大久保満男先生が言った事が記事になっています。
「口の機能」増進目指そう
歯の治療というと、口を大きく開けてキーンという嫌な音を聞き、痛い思いをするというイメージがあるだろう。これは歯科治療の一部にすぎない。
治療の本当の目的は、口の機能を維持、増進させることだ。
口の機能は食べることと会話することに大別されるが、どちらも人間が生きていく上で極めて大事だ。私たちは「食べるということは、単に動物のように栄養を取って生きているだけではなくて、人間の尊厳に関わる問題だ」と思っている。
高齢者の歯の治療のために、介護施設に通っている歯科医師が撮影したビデオ見た。ある高齢者は歯が1本もなく、いつも舌が前に出て、話すことも食べることも出来なかった。その人に20年ぶりにぐらいに上下の総入れ歯をいれてあげると、食べられるようになって表情が変わった。食事による栄養以上に、「食べる」という行為がその人の精神、生きる力を支えていた。
別の歯科医師は、どうしても最後に何か食べたいという高齢者に入れ歯をいれた。その人はブドウ1粒をかみ、「おいしい」といって1ヶ月後に静かに亡くなった。歯科医療は胎児の時から、人生最後の食事までを支える行為と言える。
高齢になっても歯がたくさん残っていて、自分の好きなものを好きなように食べられることが重要だ。私たちは89年から、80歳で自分の歯を20本持っていることを目指す「8020運動」を展開している。
当初は80歳以上では平均4本半しかなかったが、現在は約12本まで増え、80本で20本の歯を持っている人の比率は20%を越えた。近年若い人の虫歯がだんだん減り、歯を失う原因として歯周病が重視されている。歯周病は特に、糖尿病との関連が大きくクローズアップsれている。
私たちが日々患者さんを診てると、歯周病で、糖尿病にかかっている人が多い。糖尿病の悪化と共に歯周病がひどくなる人もいる。
最近研究が進み、歯周病をきちんとコントロールされ、歯周病と糖尿病もコントロールされ、歯周病と糖尿病が相互に関連しあっていることが分かってきた。今回のシンポジウムで、どうすれば両方の病気を予防し、きちんと食べて自分の人生を快適に過ごすことが出来るかを聞いていってほしい。
明日は、シンポジウムの基調講演 鴨井先生のお話をお送りいたします。
生きてるかぎり、自分の歯で美味しく食べたいし
それが楽しみでもある、
今日のブログは涙する所がありますが、
自分の歯は自分で守らなくては。
それと身体の検診も。