体内時計
私は、割と時間には正確な方です。というか、かなりせっかちなので、時間よりも大幅に早く行動してしまう事が多いです。
こんな事がありました。
私は大学時代に体育会系のテニス部に所属していました。もちろん体育会系ですから、合宿などもあります。
合宿に付きものと言えば、「朝練」です。早朝6時に起床。6時半から練習開始というのが毎日のパターンでした。下級生は6時半までには練習の準備をしなければならないのです。コート整備にネット張り。ボールの準備と部旗をネットに貼り付ける。だいたい15分もすれば準備が出来てしまうので、下級生はだいたい6時10頃コートに集まり始めます。
下級生を我々は大学のシステムから「進学」と読んでいました。医学を学び始める3年生以降を「学部」と呼ぶのです。
2年生のトップは「進学キャプテン」と呼ばれ、進学キャプテンから朝練の準備の指示が出るのです。
私が「学部」になってから、合宿に参加しなくなるまで、私はいつも「進学」が練習コートに現れる前に、コートにいました。寝坊するかもと思うと、なかなかぐっすり眠れないのです。
「また、先輩いるよ~」といつも後輩にいやがられていました。
で、なぜこの様な事が起きるのかを解明するトピックを見つけました。
「唾液は語る 山口昌樹 高井規安 共著 工業調査会」より、「体内時計」のトピックスです。それをご紹介いたします。
体内時計
重要な用事、例えば入学試験や海外旅行、遠足がある日の朝、目覚ましが鳴るよりも早く目が覚めてしまった経験はありませんか?
また、ジェット旅客機で長い時間移動すると、時差ぼけといって体調がスッキリしないことがありますよね。
人に限らず地球上の生物の多くは、地球の自転によって朝と夜を迎え、24時間周期で生活を営んでいます。
その結果、生物の長い歴史の中でこの24時間周期で生活を営んでいます。その結果、生物の長い歴史の中でこの24時間という一区切りを「生体リズム」として体温調整やモルモンの分泌、心拍などの体の体内調節を行うようになりました。
この24時間周期の生体リズムは、“circa”=約と、“dian”=1日の二つの言葉を合成して「サーカディアンリズム」と呼ばれています。
人のサーカディアンリズムは正確には25時間です。昔から時間感覚がずれるのは厄介なので、日付変更線は当時の科学技術の中心であったイギリスから出来るだけ遠くへおいやられ、日本とハワイの間に設定されてしまいました。
でもそのおかげで名実ともに日本は世界で最も早く日の出を迎える国の1つとなり、その名の通り「日の本(もと)」であります。
また、女性の月経は生体リズムの代表的なものの1つで、約28日周期でやってきます。機械的な時間もなしに、人体はどのようにして時間の流れを知るのでしょうか?
その不思議を考えたとき、女性の月経周期はホルモンによる内分泌系の働きにより調節させていることが大きなヒントになります。
生体のリズムを調節するために、人間も体内に時計を持っていると考えられており、「体内時計」には、「振り子時計」のように自己振動を繰り返すものと、「砂時計」のように時間を計るものの2つのタイプがあるといわれています。サーカディアンリズムを制御する体内時計は「振り子時計」タイプであり、脳の視床下部というホルモンの内分泌機構を制御している器官んいあることが明らかにされています。
しかし、「砂時計」タイプについてはまだまだ分からないことが多いようです。
1999年、『ネイチャー』誌にドイツのJan Bornらによって発表された論文では、午前9時まで寝るつもりでいた何人かの被験者を3時間ほど早く起こすなどの実験により、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)という物資が「目覚め因子」であることを突き止めたと報告しています。ある時期に起きようと思うと、その予定時刻の1時間前にこのホルモンの血中濃度が大きく上昇したそうです。
あすは、ストレスとホルモンについてです。
自分の体内時計は自分が作る
自分の習慣、思う事、が体内時計になる、
この世に一つしかない自分の時計です。