子どもの歯を守れ!! 1
今日から、何回かにわけて、「子どもの歯を守れ!!」と題してブログを書いてみたいと思います。
今回使用するテキストは、「もう虫歯にならない」花田信弘著 新潮OH!文庫です。
子どもの虫歯は親のせい?
「お菓子ばっかり食べているから」「歯をきちんと磨かないから」と怒られながら、痛みをこらえた経験ありませんか?
私は、歯科医師の息子のくせに、学校で一番虫歯が多いと言われて恥ずかしい思いをしたことがあります。
しかし、虫歯の研究が進むにつれ、虫歯の原因はそんなところにあるわけでは無く、感染症が原因だと言うことが分かれば、皆さんはびっくりするでしょうか?
感染症と言えば、真っ先にインフルエンザやコレラ、エイズなどを思い浮かべますが、正確にはウィルスや細菌、寄生虫などの微生物が体内に侵入して、臓器や組織の中で増殖することを感染症といいます。
インフルエンザやエイズなどのように人から人へ伝染する病気のことを伝染性感染症、膀胱炎や破傷風のように伝染しないものを非伝染性感染症といいます。
虫歯は、インフルエンザやエイズと同じ伝染する感染症なのです。
虫歯は口の中にいる細菌のうち、とくに「ミュータンスレンサ球菌」という細菌の感染によって出来ると言うことは30年前ほど前から分かっていました。
虫歯菌の感染によって虫歯になることは、歯科の世界では常識のようになっていますが、未だに一般の人には広まっていないようです。
皆さんの中には、甘いものの取りすぎで虫歯になるとか、歯垢が溜まって歯のエナメル質が溶けて虫歯になると考えている人が多いのではないでしょうか?
「感染症だということは、うつらなければ虫歯にならないってこと?」
その通り。答えはYESです。
「子どもの虫歯はお母さんやお父さんが虫歯菌をうつしたから出来た」といわれたら、「えっ!」と絶句してしまう親御さんがほとんどでしょう。
「お菓子ばっかり食べているから」「歯をきちんと磨かないから」と子どもを叱ってきたのに、なんと責任は自分にあったとは・・・。
その証拠に赤ちゃんの口の中には虫歯菌はいません。赤ちゃんには歯がないから当然といえば当たり前だと思うかもしれませんが、虫歯の原因になるミュータンスレンサ球菌が本当に全くないのです。
では、一体、赤ちゃんに虫歯菌を誰がどこでうつすのでしょうか?
1994年にスウェーデンで、お母さんの歯をきれいにすることによって、赤ちゃんの虫歯菌の感染を減らすという試みが行われ、その結果が論文として発表されました。
ひとつのグループは、歯科衛生士によってお母さんの歯の汚れを徹底して取り、さらに栄養指導を行いました。もう一方のグループは、何も特別なことはしませんでした。そして、子どもが7歳になった時点で調べてみると、歯をきれいにしたお母さんのグループで虫歯菌を保菌して(継続的に持って)いた子どもの数は、何もしなかったグループの子どもの2分の1だったという結果がでました。
お母さんの歯をきれいにするだけで、赤ちゃんの歯を虫歯菌から守ることが出来ました。このことから、お母さんが感染症であったと考えられるのです。
「でも、どうやってお母さんから子どもにうつったのかしら」とお思いになるでしょう。
出産前後、お母さんの唾液中でミュータンスレンサ球菌が異常に増殖している場合があります。これが問題なのです。
ではなぜ、ミュータンスレンサ球菌が異常に増殖するのでしょう。原因は、妊娠期の不規則な食事の取り方にあります。
つわりがあったり、胎児に胃が圧迫される状態では、三度の食事を規則的に取ることはできません。
十分なカロリーを摂取するためには、間食が多くなります。また出産後も母乳を出すために、頻繁に間食を取るような食生活が続きます。
そうすると、ミュータンスレンサ球菌は間食を利用して異常増殖するのです。
お母さんがこんな状態で、赤ちゃんの離乳が始まります。
赤ちゃんが離乳食を食べ始めた時期に、自分の唇にスプーンをあてて食べ物の温度を調べたりしませんでしたか?
食べやすい大きさにするために自分の口の中で噛みきってから赤ちゃんにあげたりしませんでしたか?
赤ちゃんの手が食べ物で汚れた時、舐めてきれいにしてあげたことはありませんか?思いついたことは必ずあるはずです。
何気なくしていたことから、赤ちゃんに虫歯菌をうつしていたというわけです。お母さんやおばあちゃん、家族の他に保育園など大人の口から感染して、子どもの歯に虫歯菌が住み着くようになるのです。
明日も続きます。
子供と食事する時、ついつい同じ箸で
取り分けたりしてしまいます。
原因菌をせっせと運んでいたのですね。
このブログで学んでいるのに
つい・・・と流されてしまいます。
また今日から気を引き締めて、
我が子の虫歯予防に努めます。
子育ての離乳食の時
父からのことを思い出しました
それは絶対に口移しで与えないようにと。
今なつかしくおもいます
でも 改めて大事なこと
これからの若いママさん達 ・・厳守・・