妊娠と異食症
今日はDental Tribune紙からのトピックです。
妊娠と異食症についてです。以下全文です。
妊娠中には食べ物の嗜好が変化し、特定の食べ物に執着するようになる妊婦がいることはよく知られています。
アイスクリームが無性に食べたくなるケースは珍しくないですが、異食症(pica)が認められる妊婦では、氷だけでなく、冷凍庫の霜、時には土までむやみに食べてしまう場合があります。
知覚過敏を主訴に受診した妊婦に異食症が認められた症例が、General Dentistry5-6月号に報告されています。
共同執筆者のC.D.johnson氏らは、過食症を伴う異食症では、妊娠中の口腔衛生に悪影響が及ぶ可能性を指摘するとともに、妊娠中の診断、治療は困難と問題提起しています。
異食症とは、非栄養物を継続的に食べずにはいられない摂食障害で、表面に出にくい異常な食行動であります。
過食症とは必要以上の食物を摂取し、その後、体重の増加に対する恐怖心から嘔吐等の行動を繰り替えす病態とされます。
妊娠中の摂食障害についての因果関係は明らかになっていないが、文化的・精神的要素の関連が指摘されています。
また、妊娠中のうつ症状や鉄分・亜鉛などの特定ミネラル成分の不足が一因とする説もあります。
米国一般歯科学会(ADG)フェローで広報官のPaula Jones歯科医師は、「摂食障害は、エナメル質の浸食、知覚過敏、破折などの原因になる可能性があります。歯科医師はその兆候をつかみ、治療の選択肢を患者に提供出来ます。」とコメントしています。
妊婦は妊娠中、歯科受診を控えるべきと考えられがちだが、摂食障害を有する妊婦は定期的な歯科受診が不可欠となります。
同氏はまた、「口腔衛生の状態を通して、摂食障害が身体的に及ぼす影響を最初に発見するのは歯科医師であることがままあります。摂食障害の患者の多くは、みずから進んでこの問題に付いて語ることはないのです」とし、摂食障害の早期発見に果たす歯科医師の役割の重要性を指摘しています。
摂食障害の問題が自己申告されない場合、合併症が生じて初めて受診する事になる。こうしたケースでは、患者が適切な治療を受けられるよう、歯科医師にはその他の医療機関者との連携が求められなければいけないのかもしれません。
異食症の患者が口にする可能性のあるもの
・衣服
・植物
・灰
・氷
・コーンスターチ
・絵の具
・紙
・石けん
・土
妊婦さんは、ただでさえストレス多いので大変ですね。。。
しろくまランツくんは…絵本かまんがにしますか・笑。連載してください。
須田先生コメントありがとうございます。
妊婦さんのストレスは、我々男には理解出来ないかもしれませんね。
ランツは、気が向けば・・・。