これも勉強のうち
矯正を本格的に開始して6年くらいなのですが、日々勉強と修行です。
基本的に患者さんに装着するワイヤーってそんなに何度も交換するものでは無いのです(経費も掛かるし)。
しかし、私は、「今は修行期間」と割り切ってどんどん矯正のワイヤーの曲げ治しを行っています。
先日も試行錯誤(何度の熟考して考えたワイヤーの屈曲)して曲げたワイヤーが1ヶ月程度でポッキリと破折してしまいました。
しかし、理想の歯の移動をしてくれたのですが、何らかの無理がワイヤーに掛かっていたのかもしれません。折れた状況と口腔内の状況を詳細に記憶して次に生かそうと思います。
患者さん相手の治療で、こんな事をいっては不謹慎なのですが、「矯正」という治療は、パズルみたいで本当に面白いです。
矯正の移動の力学の本を買い込み、勉強している時が本当に幸せ。
矯正は歯をきれいに動かすだけでは絶対に駄目で、顎関節に無理のないように噛み合わせを考慮した歯の移動が絶対条件。
だから、顎機能検査のキャディアックスやセファロ分析、歯ぎしりを検査するブラックスチェッカー、詳細な口腔内写真、変化に応じた歯列模型をしっかりと採得して、患者さん一人一人の治療計画、診断が不可欠です。
なんだか、歯の治療をしているよりは、戦略を練ったスパイ小説みたいでとても面白いです。
とても大変ですけどね。
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