統一見解って(悩)。
今、歯科医師会の仕事で歯周病の事をずっと考えているのですが、これがなかなか難しいのです。
「歯科医師なのだから、歯周病の事を知っていて当たり前じゃないか・・・」と言う声が聞こえてきそうなのですが、それが全く違うのです。
自分の歯科医院での考え方と歯科医師会での考え方に偏りがあるからなのです。
「医療に偏りが合っては行けないのでは?」との声も聞こえてきますが、治療のアプローチが違うということなのです。治癒のゴールは一緒です(笑)。
私は長年、噛み合わせの研究や勉強を中心に考えてきたので、「力が歯に与える影響」から歯周病を考えてしまいがちですが、歯周病や保存療法を中心に考えてきた先生は、バクテリアや細菌を中心に考えて治療のアプローチを組み立てます。
歯科医師会は全歯科医師会員のオフィシャルな集合体なので、隔たり無く考えなくては行けないのです。
同じ歯周病を患者さんに説明するにしても、私の歯科医院とA歯科医院、B歯科医院では説明の仕方が違いと思いますし、治療の仕方も異なるでしょう。でも、歯科医院単体で考えれば問題ありません。それがその歯科医院の「色」だからです。
約15年前の事です。バイト先で顎関節症の議論をバイト仲間の先輩先生としていました。
私の専攻は咬合学、先輩の専攻は麻酔学。
私が自分の顎関節の持論を話すとその先生は一笑して、「出た、出た。咬合やっている奴は皆噛み合わせって言ってくる。顎関節は筋肉の緊張が原因だから、筋肉を弛緩させてあげればいいに決まっている」
私は、その「弛緩しなければ行けないメカニカルストレスが咬合にあるのでは?」と言いましたが全く相手にされませんでした。
たまたまその場に居合わせた先生同士だってこんなに話が噛み合わないのに、大勢の集合体である歯科医師会での統一見解をまとめるというのは本当に困難な事なのです。
ただ、こういった学術的な事を習慣的に考える生活って、歯医者的にとってもオシャレだと感じてほくそ笑んでしまうのです。日々の生活のなかで。
さあ、頑張りましょう!!!
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