何も起こらない映画、パターソン
ここの所、診療後に外出する事が多いのです。何度もこのブログには書いてありますが(笑)。
外出から帰宅すると2回に1回は家族が就寝してしまっています。
まあ、小学生のいる自宅ですから夜の10時以降は子供に合わせて就寝してしまうのは致し方ないと思います。
しかし、やはり無人の居間に帰宅するのはかなり寂しいものです(苦笑)。
そのため、最近はさみしさを紛らわす為に夜レンタルDVDを鑑賞するのが習慣となってしまいました。
私がいつも借りてくるジャンルは主にアクション物が中心なのです。
多分、心がささくれだっていて、何か不満があるのでしょうか、ドンパチが見たくなるのです。
そんなときに、いつも借りてくる時に利用するTUTAYAのアプリで、海外物で永瀬正敏が出てくる映画を見つけました。
永瀬正敏って女性はどうか分からないけど、男の私が「かっこいい」って思ってしまう俳優さんなのです。ストイックで芯が通っている感じがして。
その映画が今回ご紹介する「パターソン」です。
この映画の主演はアダム・ドライバー。『スターウォーズ・フォースの覚醒』や『最後のジェダイ』や『沈黙〜サイレンス〜』に出ていた大男です(苦笑)。
正直、この俳優の私の中の評価は「ふ〜〜ん」って感じのハズレでも当たりでもない感じでした(ファンの方すいません)。
この「パターソン」という映画はいつも私が借りているDVDの様にドンパチや派手なアクションは皆無です。パターソンという町に住む、町と同じ名前をもったパターソンという平凡な「詩」を愛するバスの運転手の1週間の話です。
淡々と1日が丁寧に描写され、それが1週間繰り返される映画です。
しかし、映画が始まってからの美しい映像、登場人物の所作、台詞一つ一つの意味が後半ずんずんと心に響きます。
派手なアクションや派手な演技のアダム・ドライバーが全く喋らず、動かないのに深い深い感動がじわじわ来ます(笑)。私の中で評価の低いアダム・ドライバーの評価が一変する美しい素敵な映画でした。物語の流れが緩やかなため、どんな場面も後半の肝になるか分からないので全く目が離せないのです。
長瀬正敏も物語の中の重要なキーマンとなります。
いつもストレスを抱え、ささくれだった心に刺激の強いDVDで対処していましたが、たまにはこういった心にブラシを掛けるような優しい映画も良いです。
良い映画。
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