簡単な治療法なんてありゃしない。
現在頑張って勉強している噛み合わせの勉強なのですが、8月末にも新たな情報を得るべく研修会に参加してきました。
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歯医者になって治療を開始してかなりの時間が過ぎました。最初の頃は、目の前の虫歯を治療するのに懸命でしたが、ある程度経験を積み、症例数が増えてくるとふとした疑問がわいてくるのです。
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「赤ちゃんは歯なんて無い状態で生まれてきて、虫歯の無い歯が萌出してくるのに、何が原因で虫歯になったり、歯が無くなったりするのだろう・・・・・?」
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この疑問が頭の中に生まれればしめたもので、後は坂を転がる石の様に勉強しだします。最初に目につくのは、やはり口腔内細菌のこと。口の中に虫歯菌がたくさん居れば虫歯が出来て当たり前だろう・・・・と考えます。
しかし、口腔内清掃がとても行き届いていて自分の口の中に対する意識も高いのにも関わらず、口腔状態が思わしくない患者さんも出てきます。ここでまた歯科医師としても壁にぶち当たるのです。
細菌だけで無いとすれば、次は『力』が歯にかかっているのではないか・・・。つまり噛み合わせ。
実は私は非常にラッキーで、この壁を開業前に気がつく事が出来ました。そのため、噛み合わせの研修会に多く参加し、自分の中での一つの知見を得ることが出来ました。その治療方法で何年も治療を重ね、患者さんにも喜んで貰えたと思っていたのです(????)。
しかし、開業期間も長くなり、患者さんのメンテナンス期間も長くなると、治っている患者さんも居れば治っていない患者さんも居るということに気がつき始め、ついには治せない患者さんも現れてくる始末。
そこで、さらに上の噛み合わせの勉強をしなければと思い始め勉強しているのが現在頑張っている「シークエンシャル咬合」という学問です。
最初は、日本語で書かれている教科書も外国語かと思うほど意味が分からず、苦戦しましたが、あきらめずに毎日取り組んでいると、少しずつですが光が見えてきました。このシークエンシャル咬合の私の師匠はいわきの西山先生なのですが、彼にも多大な迷惑をかけました。時には熱くなりすぎて喧嘩もしました(苦笑)。西山先生には長年噛み合わせで苦しんできた私の妻の歯並びを一緒に治療して頂き、短時間で治療を終えることが出来ました。
西山先生曰く、「原因の除去なくして、治療が出来るわけがない。一番大事なのはしっかりとした検査を行い、口腔内の弱点となっている原因を見つけ取り除くこと。」日和見的に痛いところだけを削っても一時的な解決になるかもしれないが、またぶり返す。だから基本的な検査を地道に継続して行くのが大事だと教わりました。
かなり、かなり前置きが長くなりましが、今回私が出席したのは不調の原因を探るための研修会です。
毎回新しい発見があり、勉強不足を痛感する苦しい研修会ですが、「良薬口に苦し」と肝に銘じて頑張っていきたいです。
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