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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
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2014年11月 1日 (土)

痩せること

この季節嬉しいことに、海外の作家が多く新作を出してくるんです。
年末のお楽しみをもらえるようで、わくわくどきどきの時期になります。
しかし、東京では買えてもここ福島では買えない本というのが残念ながらあります。
大衆本ではなく、いわゆるインディーズ系の本は、ちょっと難しい面があるんです。
そのため、東京へ出張した際に買うとか、AMAZONに注文するということになります。
今週の木曜日の休診日でのことです。
いつもの様に午前中は近くの大型書店へ向かいます。そこは喫茶店も併設させているので子供たちが帰ってくる間のひとときをここで読書して過ごすことにしているのです。
私の唯一の楽しみと言っても過言ではございません。今回は村上春樹の翻訳とエッセイが一緒になった新作が今週出版されていたので、その本を購入するというのも目的の一つでした。そのついでに、例のインディーズ系の本もないかな~と思い、その本を書店併設の検索機にかけてみました。駄目もとで入れた雑誌が『在庫あり』。
我が目を疑いました。なかなかやるものです。その雑誌が季刊誌『MONKYY』。

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この本は翻訳家の柴田元幸さんが編集長を務める海外文学を中心としたとてもマニアックな文学雑誌なのです。創刊号から村上春樹もエッセイを連載していて、村上の本音が書いてある珍しくもあり、ファン垂涎の一冊なのです。
早速、喫茶店でこのMONKYを熟読しました。といっても時間が無限にあるわけではないので、村上さんのエッセイだけを抜粋してよみました。
内容はご自分でご購入され読んでいただきたいのですが、その中に文章のアイディアについての事が書いてあったのです。
村上さんは、一度使用した内容(ネタ)は、決して他の文章には使わないのだそうです。そのため、小説を執筆している間はエッセイなどの仕事は受けないのだそう。小説を書いている時にエッセイを書いてしまうと、ついついエッセイのネタを小説に入れたり、小説の内容をエッセイで書いてしまったりするから。
何故、同じ内容のものを重複して使わないのかというと文章が痩せてしまうのだそうです。何度も何度も使うと。
その文章を読んで気がついたことがあります。
私はよくビジネス関係の本をよく読むのですが、著者が何冊もの著書にとあるエピソードを何度も書いているのをよく目にします。文章や流れは変えてあるのですが、結局同じ事を言っているにすぎないと、もうその著者の本には手を出さなくなってしまいます。どうせ同じ事が書いてあるのだろうと思って。確かに最初の1回目の内容はすばらしく、期待して2冊目を購入し、同じ事が書いてあるとしらけますよね。村上さんが言っていた『文章が痩せる』っていうのはこういう事だな~と思いました。
今回の痩せるというのは、私のボディーの話ではなく、本の話でした。
私の体なんか誰も興味無いけど。