歯周病と関連が深い自己免疫疾患2
本日も昨日に引き続き、渡辺秀司先生の著書『歯周病を自分で治す本~歯のグラグラが治る、口臭が消える、不思議な樹脂を発見!~』よりお届けいたします。
◇掌蹠膿疱症の発症にも関係
掌蹠膿疱症は、原因がよく分かっていない皮膚病です。
手のひらや足の裏に膿を持った湿疹ができ、長期間にわたって再発を繰り返す難病です。扁桃腺や虫歯からの感染、また、歯科で使われる金属のアレルギーで起こる場合があることも知られています。さらに、特定のウィルスへの感染によるものといわれています。
奥田克爾・東京歯科大学微生物学講座教授のグループは、口腔内の慢性感染症と掌蹠膿疱症との関係について研究を行っています。
実験の結果、アクチニマイセス・アクチノマイセテミコミタンスなどの歯周病菌が出す毒素が、手のひらや足の裏で免疫反応を起こし、掌蹠膿疱症の原因になっていることが考えられると報告しています。
また、実際に、歯周病の治療によって掌蹠膿疱症の症状が改善した例は少なくないといいます。
以上のように、歯周病は単なる口腔内の病気にとどまりません。全身にさまざまな悪影響を与える病気であることを認識し、出来る限り早期から予防・改善する事が求められます。
参考文献 歯周病を自分で治す本~歯のグラグラが治る、口臭が消える、不思議な樹脂を発見!~ 渡辺秀司著 マキノ出版
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