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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
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当院では、心停止の救命措置に必要なAED(自動体外式除細動器)を設置しております。

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2017年3月28日 (火)

遠心分離器416Gの導入

今回紹介するこの機材を医院に取り入れるのは本当に大変でした。
まず、その機材ってなんなの?
って事なのですが、血液を遠心分離する機材です。
血液を遠心分離するとなのが起こるのかという事なのですが、まず血液はPPP、濃縮フィブリン、赤血球の3層に分離する事が出来ます。

Img_3200


この分離した血液成分の中の濃縮フィブリンという層を主に治療で使用します。
この濃縮フィブリンという層は、抗凝固剤や異種トロンビン等の化学物質を使わずに、自己血だけで本格的な”成長因子による細胞治療"を可能にする事が期待されています。
歯科の分野ではどの様な治療に用いられるかと言えば、抜歯の後の大きな穴(抜歯窩)やインプラント手術で足りない骨の造骨を自分の血液を用いて行う事が出来ます。
自己血なので感染の危険性も低いですし、安全なのです。
この機材は昔から「いつかは購入したい」と思っていたのですが資金面で難しかったのです。
というのは、もの機材よりも買わなければいけない機材が多く(開業10年を超える事からルーティンで使用している機材の故障が多いため、そちらを優先)、優先順位がかなり後手後手に回ってしまっていたのです。
そうこうするうちに、国がこの機材に対して規制(再生医療安全性確保法)を掛けてしまったのです。
本当の理由は詳しくは分からないのですが、都内でとくに多いと聞いていますが、癌患者さんの治療にこの免疫細胞療法を使い、高額な医療費を請求される事が多く続いたためではないかとも噂されています。
医科の事に関してはよく分からないし、答える権利もありません。詳しくはこの記事に集約されています(ただし、いつまでこの記事があるかは不明です)。
やっと購入出来きると思っていたところにこの規制です。
本当は購入を諦めたのです。
しかし、いわきの渡辺先生が購入し、施設基準をパスし、厚生労働省の認可を受けてインプラントや外科手術にて良好な成績を収め、患者さんからも好評だという話しを聞いて、私も厳しい条件の中、購入を決断しました。
ようやく施設基準を満たし厚生労働省より認可を受ける事が出来ました。
正直ほっといたしました。
購入を決断してから4年がかりでした。
正式に認可を受けましたので、業者の方をお迎えして院内にて研修会を開催いたしました。
今回の患者は私が引き受けました。
遠藤先生に私の採血をお願いして、練習を重ねました。

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今後何回かの研修を繰り返しながら治療に取り入れて行きたいと思っています。

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