無理なお願い。
加療には二つあるのです。投薬を中心に身体の調子を上げていく「内科的療法」と身体にメスを加えて治して行く「外科的両方」の二つです。
で、我々の領域でもある「歯科」は、「外科」の分野です。
だから、医科の先生が開胸して手術をするのは歯科では神経を抜く処置に当たると思います。
神経の処置は、私が未熟なせいかもしれませんが、滅茶苦茶難しいです。神経の処置はもはや修行ですし、永遠の迷路の様なものです。
神経は細いし、髄腔(神経の入っている場所)は暗いし、神経の形で同じものは一つも無いし。
だから歯の神経は神聖なる箇所なので、滅多なことでは抜随(神経を抜く処置)を選択してはいけないし、神経を抜く処置をしたら歯科医師側にも大きな責任と緊張感が伴うのです。
神経だけでは無く、歯石といわれる細菌の塊を密閉された歯肉の中から歯や歯肉の傷を付けづに取り除く衛生士さんの処置はもはや神業ともいえる処置なのです。
何が言いたいかと言えば、歯科の治療では、短時間の内に手術を毎回行っている状態なのです。
歯科は時間が掛かるとクレームが入る時があるのですが、「当たり前」なのです。
こういう状態が嫌なのであれば、キチンとメンテナンスを常日頃から行っておく事が重要なのです。
ですから、医科の先生から「2週間後に手術があるから、それまでに虫歯と歯周病の治療を終わらせてください」というオーダーは本当にキツいです。
大体2週間に1回しか予約が取れない可能性が高いので、1回の治療で24本の虫歯と歯周病は無理がありすぎます。
それと、そういった医科のオーダーは紹介状無しで患者さんの口答でいわれることが多いのです。
せめて、紹介状に状況の説明を。
どうしても無理なお断りするしかないのです。
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