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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
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当院では、心停止の救命措置に必要なAED(自動体外式除細動器)を設置しております。

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2026年8月23日 (日)

引き受けられない患者さん。

私がまだ大学生だった頃の話。

今とはだいぶ形態が変わってしまったのですが、私が病院実習といって先生の補助をしながら病院で実際の患者さんを見学しながら勉強していた時のことです。

いざ、診療が始まる時に、担当に先生に呼ばれました。「これから患者さんが訴える症状に対して、驚いたり、笑ったり、おかしな表情を決してしてはいけない。そのまま平静を装って補助につきなさい」との助言を頂きました。

その理由は直ぐに分かりました。

患者さんが半泣きの状態で担当医に訴えるのです。

「先生、昨日も奥歯の中から小さな虫の様な人の様なものが這い出てきて、気持ちが悪いのです。多分、奥歯に穴が開いていてそこから這い出てくると思うのです。だから、その小さな人を全て取って穴を埋めて下さい」と懇願してきました。

担当医は、顔色を少しも変えずに「どれどれ、では少し拝見させてください」といって口の中を確認しました。

私も補助なので一緒に口の中を覗きましたが病的なほど口の中は綺麗でした。もちろん、奥歯には穴などまったく開いていない状態でした。

担当医はおもむろに「あ、口の中に小さな虫がいたので取りますね。」といって私に《 取る振りをしろ! 》と手振りで訴えました。

私と担当医は患者さんに見えるように口の中にピンセットを入れて何かを掴む振りを数秒の間行いました。その後綺麗な歯には触れずに口の中にタービンという歯を削るドリルをいれて音を出したり、引っ込めたり。

患者さんに「終わりましたよ。多分しばらくは大丈夫だと思います」と担当医は笑顔で患者さんに説明していたのです。

患者さんも満面の笑みで「先生ありがとう、たまに口の中に虫が這い出てくるので、その時はまたおねがいします」と帰って行きました。

これは冗談か?と思うのですが、実際に自分で開業してみると架空の痛みや不快感を訴えてくる患者さんがいるのです。

有りもしない歯が歯ぐきに当たって痛いから削ってくれとか、入れ歯が置くの歯ぐきに当たって痛いから調整して欲しいと入れ歯の入っていない箇所を指定してきたり。

口は感覚器官の一種です。ですから、口に中の違和感は時に大きな妄想を引き起こし過大な不快感を患者さんに与えてしまっている可能性があるのです。

前出の担当医も大学病院という誰にも紹介出来ない環境で、診療時間が長くとれる立場だったから引き受けらたと思います。おそらく自分で開業していたら大学病院に紹介していたと思います。

こういった精神的な影響が懸念される症状の患者さんは非常に頑ななのです。幾ら説明しても「違う違う、本当に痛いのです」と訴えてくるのです。

残念ながら人材と診療時間が限られる開業歯科医はこういった患者さんは引き受ける事が出来ません。

非常に心苦しいのですが・・・・。

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