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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
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2016年6月 9日 (木)

インプラント治療がだんだん難しくなってきた。

近代インプラントの材料学的進歩は目を見張るものがあります。
正直、骨の中に埋入するインプラント本体は、どのメーカーも僅差が無くなってきて基本通りにキチンとした環境の元で行えば、取りあえずは骨とインテグレーション【骨と生着するという意味】するようになってきました。
ただ、長期経過を見て駄目になってしまう症例は、昔も今も変わりがありません(苦笑)。
インプラント治療を始めたばかりの頃は、埋入(インプラントを骨に入れる手術を指します)の技術ばかりを修得してきた気がします。
しかし、歳を重ね、経験を重ねていくと、インプラント治療がとても難しく思えるようになってきました。

Sudaope2



Sudaope


冷静に考えて、インプラントの手術をするということは、原因があって自分の歯を失ったということになります。
患者さんご自身の歯すら残すことが出来なかったのに、人工物のインプラントを長期に渡って患者さんの口腔内に留めておくことが出来るのだろうかと考える様になって来てしまいました。
インプラントは前述したようにどのメーカーのものを使っても、ほぼインテグレーション出来ますが、患者さんが歯を失った原因、口腔内環境をまず改善しないと絶対に長期の成功はあり得ないだろうと考えるのです。
インプラントの手術をする前に、じっくり歯を失った原因を検証し、治療にてその原因を取り除けられれば除去し、出来なければインプラントを選択しないという英断も必要かと思います。
それから、誤解の無いように言わなければいけないのですが、インプラントメーカーによって手術の成功率はほぼどのメーカーも横ばいには成ってきましたが、上部構造【歯の部分】の精密さは老舗のメーカーに利があるように思えて成りません。インプラントの失敗は精密な医師の技術と噛み合わせとバクテリアコントロールにあるのは昔から変わりませんけど。