血圧と歯周病
先日テレビで、「歯磨きが血圧を下げる」みたいな特集をしていました。
これについてちょこっと解説。
人間の身体は、骨、臓器、細胞、血液、脳神経、といった複数の大切な働きをもつもので構成されています。それらの臓器や骨といった器官を筋肉や血管、皮膚といった外壁が一つにまとめて、身体を構成しているのです。
完全なる塊ですから、外部から細菌やウィルス等が入ってきては都合が悪いのです。
人間が怪我をすると直ぐに出血があり、その血が傷口を塞ぐのです。傷口が塞がるまでの間は免疫系の細胞等が菌の侵入を防いでくれるのです。
人間の身体はそうした外部からの「敵」を防ぐシステムが出来上がっているのです。
たった一つの箇所以外は。
外敵から身を守れない箇所があるのです。それが口腔です。
人間には唯一外部から取り込む場所があります。それが口です。空気や食事を接種するのです。
食事を丸呑みする事は出来ませんから、「歯」を使ってかみ砕きます。かみ砕くときに歯に汚れが溜まり、その汚れに口腔内細菌が群がり、歯肉や骨、歯根膜といった体内防波堤の働きをする歯周組織が破壊されてしまい、細菌の体内への侵入を許してしまうのです。
身体は皮膚という完璧な防御壁があるのに、口には「歯」が存在するために歯周病という細菌が身体へ侵入する入り口を作ってしまい、徐々に身体の異変へと繋がるのです。
歯を磨くと血圧が下がるというのは、身体に侵入する細菌の入り口を塞げって事なのです。
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