かなり精度が上がったと実感しております。
先月の事になるのですが、矯正治療の研修会に参加してきました。
今回の研修は、矯正の分析では必須のセファロ分析を中心に勉強してきました。
どんな事でもそうなのですが、「何か問題が出た」場合、その問題を修正しても「問題が出た原因」を放置してしまうと再び同じ問題がぶり返すのは常識的な事です。
それは身体でも同じ事です。
分かってはいるのですが「目の前の苦痛」を優先してしまうのは医療の常です。
矯正でも同じで、歯列不正を「数あわせ」の様に歯を抜歯してその隙間に歯を埋めてしまうと、「見た目は綺麗」だけど、上顎、下顎が噛み合った時に違和感を生じ、その衝撃が顎関節に伝わり、それが常習化してしまうと顔の変形に繋がり、その変形が身体のねじれに繋がって、慢性的な異常症状(いわゆる不定愁訴というもの)へと昇華していきます。
だから、最初にその症状を治療する場合、どうしてその噛み合わせになってしまったかを診断するのがとても大事になるのです。
悪化した状態を診断出来ていれば、悪くなる前の症状を目指して、治療していけば良いのです。
「どこが悪いのか分からない」と「ここが悪いから、ここを治そう」では後者の方が圧倒時に治療精度も上だし、治療期間も短いのです。
で、今回勉強してきたのは、矯正が悪化した原因を探求する分析法でもある「セファロ分析」を徹底的に勉強してきました。
私が行っているセファロ分析は「デンチャーフレーム分析法」を採用しているのです。
このセファロ分析というのは患者さんの横顔のX線上の計測点を付けて、その計測点どうしを線で結び、線と線で出来た角度を計測して分析するのです。
私は昔からパソコンを使った分析よりも自分で鉛筆と分度器を使って角度計測する方が性に合っているのです。ご理解できるかと思うか難しいのですが、計測点を打つ箇所が数ミリずれただけでかなりの誤差が生じてしまうのです。
今までやって来た分析もそれなりの精度だったと思うのですが、X線のぼやけ具合から「この計測点は何処なのだろう?」と思う箇所が沢山あって、「心の目」を使ってポイントを打つ事が多くありました。
しかし、今回セファロ分析の研修をバッチリ受けた事で、あやふやな計測点がしっかりと理解出来ました。
自分でもかなり精度が上がったと思います。
自宅に戻ってきたからも過去の患者さんのセファロ分析を全てやり直したのですが、あやふやな所が沢山見つける事が出来ました。
精度が上がれば診断の正確性も増すので、患者さんの治療時間が大幅に短縮出来ます。
まだまだ精進を重ねます。
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