一日矯正、セラミック矯正。
良く最近目にする歯科の広告で、「一日矯正」や「セラミック矯正」という言葉を目にします。
これは非常に危険な治療だと断言出来ます。
ここからは反省なのですが、現在の様に矯正治療をしていないとき、つまり歯並びや噛み合わせの重要性が分かっていない10何年か前は何例か施術した事がありました。
やはり、後半問題が起こってきて非常に勉強させられました。
なぜ危険な治療かというと、そもそも前歯の歯並びが悪い原因は、後方の臼歯群が前歯の方へ倒れてしまっているために起こるポステリアディスクレパンシーが原因と言われています。また上顎の歯並びが悪いと、それに引っ張られるように下顎の歯列も悪いです。下顎の歯列を治さず、上顎の歯列だけ治しても辻褄があいません。以下のような症状が出ます。
歯は上下の歯が噛んで機能(顎関節、咀嚼等々)を発揮しますので、見た目だけを強制的に形態を変えてしまうと、顎、咀嚼(食事)、噛み合わせ、会話、知覚過敏の多発、歯の痛みがじわじわと発言してきます。
元々、歯並びが悪いと言うことは、口腔内に出ている歯冠の部分だけが悪い方向に向いているのでは無くて、歯根も一緒に悪い方向を向いていると言うことになります。
この一日矯正やセラミック矯正という削って被せもので歯の方向を変えてしまうというのは歯根の向きを無視しているので、後々無理が出てきます。
凄くわかりにくい説明なのだけど、とにかく歯医者の私は身内の治療では絶対やらないし、ましてや自分の患者さんには絶対勧めません。
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