カラーバス効果
本田直之さんの本を読んでいて、非常に共感できることがたくさん書いてあるので、著書は必ず読むようにしています。
昨日も『レバレッジ・リーディング』読み返していました。久しぶりに読み返したのですが、さすがに何度読んでも新しい発見があります。その中で、ちょっと歯科にも関係あるかもしれないとおもったことがあったので、すこし紹介します。以下に本田さんの全文です。
カラーバス効果とは?
読み始める前にこの本から何を得たいかをイメージしておけば、たとえとばし読みをしていても、大事なところに差し掛かったとき、何か引っかかる感じがします。
この感じをたとえていうと、電話帳とか時刻表から必要な情報を探し出すような感じです。もしも、電話帳や時刻表を目的も持たずに読んでいたら、どうなるでしょう。おそらく丸一日かかっても読み終わらないし、読むこと自体がものすごい苦行に違いありません。
しかし、目的があると、自分の持っている課題や目的と照らし合わせて、役に立つことを要領よく拾うことができます。なぜこんな事が可能なのでしょうか。
それは、加藤昌治さんの『考具』(阪急コミュニケーションズ)の中に出てくる「カラーバス効果」説で説明できます。カラーバス効果とは、次のようなものです。
たとえば朝、家を出る前に「今日一日で、赤い色のものを何個見つけられるかな?」と思う。すると街に出たとたん、世の中はこんなに赤があふれていたのかと驚くほど、ポストや赤い文字の看板、赤い花など、赤い色のものが目に飛び込んでくるのです。もちろん、一晩で急に赤いものが増えた訳ではありません。ただ、意識しているとそれが目につくと言うわけです。ちなみにカラーバスのバスとはBATHのことで、「色を浴びる」という意味だそうです。
私も、こんなことがありました。以前、ボルボのステーションワゴンを買ったときの話しです。妻とドライブしていると、彼女が対向車線を眺めながら、「なんだか最近、妙にボルボが増えたと思わない?」といいます。しかし、特にボルボが販売台数を延ばしたという話しは聞きません。つまり、妻はボルボに乗るようになったとたん、街を走っているボルボが目に入るようになったのです。これがカラーバス効果です。
こんな話しを聞いたことがあります。私の患者さんで、「歯が痛いと、なぜか、歯医者の看板ばかりが目に付くようになるのです」とのこと。これも一種のカラーバス効果なのでしょう。
私は、治療の際に、常に噛み合わせを気にしながら診療しているのですが、逆に全くかみ合わせに問題のない患者さんを見分けるコツを身につけることが出来ました。これは、しめたもので、噛み合わせ意外の原因だけを探し出せば、自ずと診断が見つけやすいのです。
毎日、何かに注目して生きていこうということなのかもしれませんね。
最近のコメント