本当の虫歯の原因
今日は、倉治ななえ先生の著書「子どもの歯をじょうぶに きれいに」からお伝えいたします。
虫歯になる本当の原因を知っていますか?
虫歯の原因は?と聞くと、「お砂糖たっぷりの甘いお菓子の食べ過ぎ!」と答えるお母さんが多くいます。
子どもの頃、何回も虫歯に悩まされた経験をもっているお母さんからは、「私は虫歯になりやすい体質。我が子にも遺伝するのでは」といった声もよく聞こえます。
実は、これらは大きな間違い。お菓子の糖分は虫歯の原因のひとつにはなりますが、お菓子を我慢するだけでは虫歯撃退はできません。
また、虫歯になりやすい遺伝体質というものも、医学的にはありません。
親子ですから顔や顎の骨格が似ていて歯並びが悪く、歯ブラシが届きにくい場所に虫歯が出来てしまうことはあります。でも、これは虫歯の遺伝というよりも、後天的な食生活や歯のケアの問題ですよね。
子どものためにも、自分のためにも、虫歯になる本当の原因をここで正しく知っておきましょう。
「虫歯菌」が酸で歯を溶かす
皆さんは、甘いお菓子の砂糖が歯を溶かして虫歯になると思っていませんか。これはちょっと違います。
正確には、虫歯菌が吐き出す酸が歯を溶かしてしまうのです。虫歯菌は誰もが口の中にもっている常在菌で、糖分が大好き。ちなみに、糖分とはお菓子に使われている砂糖のことだけではありません。
パンやご飯など、多くの食べ物は口の中で糖質(糖分)に分解されます。ですから、歯にくっついた食べかすを見つけると、虫歯菌は喜んで活動するというわけです。
虫歯は複数の条件と環境がそろってつくられる
もう一つ虫歯の原因で忘れてならないのは、口の中に食べ物が入っている「時間」です。
しょっちゅう飴をなめ続けている、間食が多いなど、口の中に食べ物が入っている時間が長ければ長いほど虫歯になりやすいことが分かっています。
このように、虫歯は「虫歯菌」「糖分(食べ物)」「時間」といった、いくつもの条件や環境がそろったときに引き起こされるのです。
この他に、唾液が少ないと虫歯になりやすいなど、「唾液の量や質」といったことも影響があります。甘いお菓子の制限はもちろん大切ですが、それだけでなく、しっかりプラーク(歯垢)を落とせる歯みがき方法の習得、虫歯菌感染対策、おやつの時間の見直しなど、原因に合った対処法を的確に実行することが、丈夫できれいな歯を手に入れる近道なのです。
参考文献 子どもの歯をじょうぶに きれいに 倉治ななえ 著 主婦の友社
虫歯の原因は自分なりに考えていた事と
全く違っていました。
自分の歯は自分で守ります。