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2007年4月21日 (土)

妊娠中の喫煙が胎児に与える影響は?

今日は、Dental Tribune紙からのトピックです。

妊娠中の喫煙が口唇裂および口蓋裂の原因に

米国立歯科頭蓋顔面研究所(NIDCR)が、妊娠中の女性が喫煙し、その胎児にたばこの煙に含まれる有害物質を排泄する働きに関与する遺伝子が欠如していると、新生児に口唇裂および口蓋裂の発症が増えることを報告しました。

NIDCRは、ヨーロッパ系の新生児の1/4、そしてアジア系の新生児の60%にGSTTI(グルタチオンS転移酵素)遺伝子の複製能力が欠如している可能性があると警告を発しています。

Amrican Journal of Human Genetics(2007;80(1):76-90)に掲載されたデータによれば、GSTTIが欠如した胎児を妊娠中の女性が1日に15本以上喫煙すると、新生児の口唇裂、口蓋裂の発症率は20倍にもなりといいます。

NIDCRの推計では、全世界で1,200万人の女性が妊娠中に喫煙しているという事です。

米国では、およそ750人に1人の割合で口唇裂もしくは口蓋裂を有する子供が生まれており、裂隙のために数度にわたる外科手術のほか、歯科治療や発音訓練を必要とすることもまれではありません。

アイオワ大学のJeff Murray博士が率いる研究チームは、デンマークの研究者と協力して、有害な化学物質を体外に排出するさまざまな経路で働く、タンパク質の合成を司っていると考えられる16組の遺伝子の構造解析を行いました。

この研究により、喫煙は母体を胎児によって有害な環境にし、そこに胎児の遺伝的因子が関与することにより、口唇裂や口蓋裂を発症する危険が増大することが明らかになったのです。

同博士は、「口唇および口蓋はGSTTIがなくても正常に形成されるであろうが、たばこの煙に含まれる化学物質がこれらの器官の発育を阻害するのであれば、GSTTI遺伝子の複製能力が欠如している胎児は明らかにリスクを負っていると考えられる」と推測しています。

たばこは本当にこわい。
次の世代までこわしてしまう。
やめましよう! ・・・た ば こ・・・


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