ジェノサイド
とてつもなく面白い本でした。ちょっと疲れたけど。
何しろ、600ページ近いボリューム。
その舞台となるのは、アフリカ・コンゴ、日本、アメリカ。
始まりは、イエーガーという難病の子供を持つ傭兵の話から始まる。治療費を稼ぐために、危険度の高い民間の護衛勤務が仕事。そのイエーガーに短期間での高額で危険な仕事が舞い込む。しかし、寿命の尽きそうな我が子との再会を選択するかで悩む。しかし、すこしでも延命を望むならもう少しお金がかかることがわかり、高額な仕事を受けることにする。
同じ時、日本では薬学の大学院生、古賀研人。急死した父から、謎のメールが届く。極秘で行っていた研究を引き継いで欲しいとのこと。この研究の意図がわからないまま、ずるずると事件に巻き込まれていく。しかし、この事件の課程で自分の生き方、父の残した疑問が明らかになっていく。
ホワイトハウスでの生活が始まった大統領バーンズ。朝の恒例の『大統領日例報告』にてハイズマンレポートですでに警告されていた「人類絶滅の可能性、アフリカに新種の生物出現」という報告を受ける。最初は全く相手にしていなかったバーンズだが・・・・。
この作者、とにかく参考文献を読みまくっていることがよくわかる。それぞれのディテールがとにかく詳しい。そのため、臨場感がありありと書かれているので、読みながら、作中の人物の気持ちがダイレクトに伝わってくる。とにかくハラハラどきどき。面白く、そして疲れる、映画のような小説。でも映画では表現出来ない場面も多数出てくるので、映画以上だな、こりゃ。
とにかく体力がある方には是非おすすめ。とても楽しめた1冊。
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