手術中のハプニング
ちょっとしたハプニングがありました。
ALL-ON-4というのは、全く歯がない患者さんが約3時間でインプラント手術と全顎の歯が入るという特殊な手術です。
そのため、いつものインプラントの手術の時に使う機材が特殊です。
その日は、順調に手術が進んでいました。
最初のインプラントを骨に埋入し終わった後に、ポロッとある器具がエンジンの先から外れました。
運良くその器具をキャッチ出来て、床に落とさずにすみました。
「あぶねえ、あぶねえ」と心でつぶやきながら、器具をみると、その器具が真っ二つに割れていました。
その器具は、インプラントドライバーといいまして、形成した骨にインプラントを埋入する時に使う特殊なドライバーなのです。インプラント手術というのは、きちんとした規格がありまして、何回使用したら、壊れていなくても交換するというものです。
今回壊れたドライバーは、まだ規定回数に達していない器具だったので、まったく予備がありません。非常に困った事態になりました。このドライバーでないと、インプラントが骨に埋入出来ないのです。
しかし、まったく慌てませんでした。不思議と落ち着いていました。
というのは、年に100時間以上も研修や勉強会に参加しているので、講師の先生や先輩とかなり親しくなっており、このような事態は研修会の後の飲み会などで教えてもらっていたのです。
しかも、そうした事態が発生したときの実際の現場にも立ち会ったことがあったのです。
直ぐに、別のインプラントシステムを選択し、滞りなく手術を行うことが出来ました。
今後は、すべての器具のスペアも多めに在庫を置いておくようにします。
良い経験が出来ました。
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