ガムの味は何分続く?
本日は、日本経済新聞 平成19年10月27日分に掲載された「生活物語」の中のニッポン適量考からお届けいたします。
ガムの味は何分続く?
ストレスの多い現代社会。
ガムを噛んで心を落ち着かせる場合も多いです。そこで、気になるのがガムの「味持ち」の時間。
味はどのくらい続くのかーーーー。
味覚には個人差があるが、記者(38、男)が毎分90回前後かみ続け、ガム一枚(一個)を捨てたくなった時間を比べてみました。
まず気が付いたのがミント味とフルーツ味の違い。
板ガムタイプのロッテのロングセラー、グリーンガムと梅ガムは、それぞれ5分半と4分でした。他社商品の同じブランドも、ミント系の方がフルーツ系よりも長い結果でした。
ガムの味は砂糖やキシリトールなど糖原料の甘みを主成分に、香料などを微調整して作り込みます。フルーツの風味を出すのが酸味料です。けれども「酸味料は酸っぱいために添加できる量が限られ、口溶けもしやすい」(ロッテ)。
このため、噛みはじめは風味が強いが、すぐに味が薄くなりやすいのがフルーツ味のようです。
もちろん、最近はその商品も味持ちは長くなっています。きっかけは人工甘味料の普及です。
従来は3~5分が主流でしたが、粒ガムのクロレッツXPオリジナルミント(キャドバリー・ジャパン)、キシリッシュ・クリスタルミント(明治製菓)は、違和感なく十分以上噛んでいられました。
メーカーにとって、「味を長持ちさせるのは永遠の課題」(キャドバリー)。
砂糖の約200倍の甘みがあるアスパルテームなどの高甘味度甘味料を簡単に口溶けしないように加工し、甘みを徐々に出させる工夫などをしています。
米国には30分もつという商品もあり、「口腔内賞味期限」に競争はまだまだ続きそうです。くれぐれも食べ過ぎにはご用心。
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