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2008年1月15日 (火)

口から始めるアンチエイジング5

昨日の続きです。

抗酸化物質の効能

さまざまな抗酸化物質は健康補助食品としてだけではなく、これを配合した美容的効果を謳った化粧品も多く出回っているので、とりわけ女性に人気があるようです。

特にコエンザイムQ10はもともと心臓病の治療薬として認可されていたもので、強力な抗酸化物質としてフリーラジカルの除去作用を持っていることが数多く報告されたいます。

コエンザイムQ10は、私たち人間の体の細胞の総てに存在しています。人間の体内で生合成され、また少量とはいえ、魚介類など多くの食品からも摂取することができます。

コエンザイムQ10が重要なのは、ミトコンドリア内でエネルギーの生産に関わる補酵素として働くなど、私たちが健康に生きていくうえで必要不可欠なものだからです。しかし、残念なことに、コエンザイムQ10は肝臓や心臓、肺などの臓器の中では、年齢を重ねると減少してしまいます。

年を取るとともに、抗酸化作用のあるコエンザイムQ10が減少するということは、活性酵素などのフリーラジカルを除去する働きが弱まるということです。となると、フリーラジカルの攻撃にさらされやすくなるわけですから、老化のスピードが速まる事になります。

このような事から、個人差はありますが目安として1日100ミリグラム程度のコエンザイムQ10の摂取を推奨します。コエンザイムQ10はイワシやサバなどの青魚や牛肉などの食品にも含まれますが、その量は決して多くはありません。

30ミリグラムのコエンザイムQ10を摂るためには、イワシなら6匹、牛肉なら950グラムも食べなければならない計算になります。必要な量を食事から摂取しようとすれば、必然的にカロリーオーバーになってしまうわけです。そういう理由もあって、サプリメントとして採取するほうがいいと考えられています。

歯科医として私が抗酸化物質に注目しているもう一つの理由は、歯周病に対する予防効果も認められているからです。アメリカではいろいろな抗酸化物質入りの歯磨き粉が売られている程です。

コエンザイムQ10を利用して口腔機能の維持や改善に役立てたいということで、私たちは現在、コエンザイムQ10入りのチューイングガムの臨床研究を行っているところです。錠剤を服用する形ではなく、ガムのように噛んでサプリメントを摂取する方法は、吸収率が優れているというメリットがあります。

ビタミンCを配合したガムに関する研究を例としてあげましょう。

ビタミンCは100ミリグラムを配合したガムと錠剤では、どちらが摂取後に血中のビタミンC濃度が高くなるかを比較したところ、ガムによる摂取のほうが高いことが分かったのです。また、同じ量のビタミンCでも、一度に摂取するより、時間をあけて分割で摂取したほうが吸収率が良いことも明らかになりました。

サプリメントを錠剤やカプセルの形で摂ると、消化管内を移動するにしたがって吸収率が低下することがわかっています。ビタミンCは調理の際の加熱によって破壊されることも知られています。

また、カボチャやキュウリなど他の食品に含まれる成分によってビタミンCが破壊されることもあります。しかし、ビタミンCをガムに含ませて噛めば、口腔粘膜から成分を吸収させる事になり、吸収率の低下や他の食品による破壊などのデメリットがありません。

もともと、口腔粘膜は吸収率が高いことで知られています。そのため、口腔粘膜によるドラッグデリバリー・システム、つまり薬をすぐに体内に迅速に効果を発揮させる性質を利用した薬剤も多いのです。

たとえば、狭心症など心臓疾患のある人がニトログリセリンを舌下錠として服用していますが、飲み薬のように飲み込まずに舌の下に入れて使用するものは、口腔粘膜からすぐに吸収されるからです。

ニトログリセリンをごくんと飲んでいたら、肝臓で代謝されて体の中をぐるっと回っている間に心臓発作が起きて死に至る、ということもあり得るでしょう。すぐに薬の効果が表れる舌下錠だからこそ、患者さんも安心して使用出来るのです。

禁煙したいと望んでいる人達を対象とした、ニコチンを含んだガムも同様です。口腔粘膜のh下にある毛細血管からダイレクトにニコチンが入り、すぐにニコチンが体内に回るため、タバコを吸いたいという気持ちが抑えられる効果があると言われています。

これらの事を考えると、抗酸化物質入りガムは、錠剤よりも優れているといえるでしょう。もちろん、ガムですから、噛むことによって唾液の分泌も促されるはずです。その点でも十分なメリットがあるのです。

参考文献 「現代病」ドライマウスを治す  斉藤一郎著 講談社

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