妖怪パーツ隠し
模型を趣味にしている人々が時たま襲われる妖怪がいるのです。
それは「妖怪パーツ隠し」というものです(笑)。
模型の世界は完全なる自己満足。完成する模型を想像しながら、最後には見えなくなる箇所までこだわりを持ってとにかく作り込むのです。もちろん、他人には絶対に理解出来ない楽しい楽しい男のロマンなのです。
細かい部品を丁寧にヤスリがけをして、色を塗り分け、そっと模型に組み込んで行くのです。
完成までには膨大な時間を要します。1〜2千円のプラモデルが自分の中では何十万円の価値へ変貌させる瞬間です。
しかし、その製作過程はとにかく過酷を極めます。老眼や疲労と戦い、製作時間を捻出するのです。
そんな全力を尽くすモデラーに襲いかかるのが「妖怪パーツ隠し」です。
細かい部品を把持した時に、力の入れ方を間違いピーンっと部品(パーツ)が部屋のどこかへ飛んで行ってしまうのです。
そんな時は一時作業を中断して部屋の中の大捜索が開始されます。先ほどのまで触っていて部品で、ドアも閉め切っているのです。この部屋に部品は必ずあるのです(必死)。
部屋の机の下から本棚の中、床の綿ゴミ等を丁寧に掃除しながら集めて探します。大抵は執念で見つけ出すのですが、どうしても見つからない場合もあるのです。そのような時はメーカーにパーツ請求を行うのですが、取り寄せるのに何週間もかかりますし、時にはメーカー欠品も時もあるのです。
今回、部屋の中の掃除をしている時に2年前に妖怪パーツ隠しにあった部品を見つけました。
手の届かない上の本棚の奥にひっそりと隠れていました。
その模型はメーカーでパーツ欠品だったので、作成を諦め、他の模型へ流用する事にしたのです。
こんな所に隠れていたのね。
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