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2008年1月24日 (木)

口腔ケアで命を救う

本日は東京都立駒込病院歯科口腔外科部長である茂木伸夫先生の著書「歯医者さんにかかると寿命が延びる」から予防の大切さについてお伝えします。

☆口腔ケアで命を救う

日本口腔ケア学会会長の鈴木俊夫先生のお話からですが、「8020運動で表彰された患者さんが体調が悪化して一時寝たきり状態になったため、介護認定を受け、訪問看護で栄養指導も受けるようになりました。患者さんは寝たきり状態になっても《歯磨きと歯石除去》を忘れずに訴え、家族から訪問歯科診療の要望により数回の訪問診療後、体調も好転し再び通院できるようになった。」そうです。

訪問歯科診療と訪問介護のケアの的確なコンビネーションが命を救ったのだと思います。

☆肺炎も降参、口腔ケア

重症な入院患者さんをお見舞いに行って少し話しを聞かされた時、患者さんの口の周辺に何か腐敗臭を感じた経験はございませんか。

おそらく、このアンモニア様のにおいが口のケアをしていないときににおいかと思います。

これは口を清潔に保ち、保湿などに気をつければ、におわなくなると思います。口のケアを怠りますと肺炎、ここ数年、言われています誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)になってしまうかもしれません。

誤嚥性肺炎というのは、本来気管に入ってはいけないもの、例えば食べ物の残りかすなどが気管に入り肺炎を起こすものです。

口や気道で繁殖していた細菌を含む唾液や分泌液や胃液などが気管に入り、その結果、肺炎を起こしてしまいます。誤嚥性肺炎を起こさないためにも、しっかりとした口腔ケア対策が必要であると思われます。

米山武義先生らは「要介護高齢者における2年間の肺炎発生率を調べ、要介護高齢者366名のうち182名の口腔ケアを受けなかった患者さん(平均年齢82歳)のうち34名(約19%)が肺炎を発症し、184名の口腔ケアを受けた患者さん(平均年齢82歳)のうち肺炎を発症したのは21名(11%)であった」と報告しています。

口腔ケアを行ったことでの肺炎発症率がかなり減少していることがわかりました。

☆口腔ケアでは免疫力アップ

中年のある患者さんが都立駒込病院に来院してきた時には、すでに多くの歯が重症の虫歯になっていまして、残せる歯は上顎の前歯2本だけでした。

結核で療養中に調子が悪くなり、歯も磨けなかったそうです。残り2本の歯は十分に大切にするように口腔清掃の歯を全部抜歯いたしまして、義歯を入れました。

今では何でも食べられると喜んでいます。早く歯医者さんに行けば良かったと言っていました。口腔ケアは、口の中の清掃だけでなく、きちんとものが噛めることが出来るまでケアしています。

参考文献 歯医者にかかると寿命が延びる 茂木伸夫著 愛育社出版

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