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2006年10月 1日 (日)

クランベリーに感謝しよう!

今日はDENTAL TRIBUNE紙からのレポートをお伝えします。

私は、クランベリーというフルーツを見たことも食べたことも無いのですが、皆さんはしっていますか?

今日はそんなクランベリーと歯の関係の話。

「感謝祭に食卓を囲んで感謝されるのは、バクテリア退治力を持つクランベリージュースかもしれない。」

そう語るのは、クランベリージュースが齲蝕予防(虫歯予防)の重要な鍵を握る事を発見した歯科研究者達です。

ロチェスター大学医療センターの口腔生物学者、Michel Koo歯学博士率いる膀胱感染症の強力な武器となっているクランベリージュースの特性に、齲蝕予防効果をも期待できることを発見しました。

Koo博士は、クランベリージュースが歯に対してテフロンのような役割をする、つまり、齲蝕(虫歯)の原因となるバクテリアが歯の表面に付着しにくなることを発見したのです。

病原菌であるミュータンス連鎖球菌にとって、粘性がすべてであります。

糖の摂取による齲蝕のほとんどは、このミュータンス連鎖球菌によるものであり、その後、酸を分泌することによって歯に穴をあけるのである。

「クランベリーが尿路感染症を予防する理由のひとつは、膀胱の表面に病原体が付着するのを抑制するからであると科学者の間では信じられている。おそらく、バクテリアが粘着分子を使って歯に付着する口のなかでも、クランベリーは同様に働くのではないか」とKoo博士は言います。

Koo博士のチームはクランベリージュースがグルカンで知られる歯垢の形成を阻止する証拠も発見した。

タイル工が煉瓦の壁を作るのにセメントを使うように、バクテリアは、グルコシルトランスフェラーゼという酵素を使って歯垢を作り、すぐに歯を覆うべとべとした要塞を形成してしまう。

バクテリアにとってその要塞はまさに安全地帯であり、そこで糖を食べ、成長し、酸を大量に生産する。

Koo博士のチームは、クランベリージュースがこれらの酵素を抑制し、また、増殖していくべとべとした要塞に、他のバクテリアが粘着するのを防ぐことによって、歯垢の形成を防ぐことを発見しました。

「クランベリージュースの何かが齲蝕の抗原体を不活性化させるのです」とKoo博士は言います。

しかし、だからといって、「齲蝕予防のためにすぐにスーパーのジュース売り場へ行こうなんて考えないで欲しい。」とKoo博士。

クランベリージュースに含まれる糖分が齲蝕を引き起こすこともあるし、クランベリーの持つ自然な酵素が齲蝕の直接的な原因になることもあるからです。

Koo博士は、クランベリージュースの大量消費を提唱するよりも、ジュースの中に含まれる齲蝕予防効果を持つ化合物を分離し、それを歯磨剤や口腔洗浄剤に直接添加出来るようになる事を期待しているのです。

Koo博士は、このジュースに含まれる最も保護能力のある化合物分離のために、植物病理学者であり、ラトガースにあるブルーベリー・クランベリー研究・普及センター所長であるNichol Vorsa博士と緊密に協力し研究を行っています。

Koo博士は言います。

「クランベリージュースに齲蝕予防効果があるからといって、食卓でマッシュポテトやロールパン、パンキンパイなどの炭水化物を多く含む食品を食べることで引き起こされる齲蝕を防ごうとクランベリーに手を伸ばすのは考えものだ。」

齲蝕予防のためにKoo博士が推奨するのは、伝統的な方法です。

食後には歯を磨くこと、頻繁に間食をしないこと、糖分の多い食物は避けること、口腔洗浄剤を使うこと、定期的に歯科検診を受けることであると言っています。

結局のところ、クランベリージュースはある程度の齲蝕予防効果は有るかもしれないが、日々のまじめな歯磨きが一番だと言うことかもしれません。

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