歯の歴史5
今回は、以前紹介した「入れ歯師」の続きです。
今回は、「入れ歯師」にも名人たちがいたそうです。
その名人ぶりは、その当時のガイドブック「江戸独買物案内」にも紹介され、現代にも伝わっているそうです。
また、江戸以外の地域で活躍した名人も少なくありません。その代表ともいうべきは備前(岡山)出身の浮田幸吉。彼はもともと自分で翼をつくり日本で初めて空を飛んだ男としても有名になりましたが、そのおかげで「世間を騒がせた罪」を受けて備前を追放されました。
その後、移り住んだ先の駿河(静岡)で始めたのが入れ歯師の仕事。
この時名乗ったのが「備前屋備考斎」の名前。
器用さが功を奏し、たちまち人気の職人として認められた彼。その顧客にはなんと清水次郎長一派もいたとか。
なんでも、静岡の人たちは昭和の初め頃まで歯科医に行くことを
「備考斎へ行く」と言い習わしていたというエピソードからもその繁盛ぶりが伺えます。
今の入れ歯の技術を考えると、よほどの顎機能の感覚が優れていた人と言うことがわかります。
しかも独学で。恐れ入ります。
参考文献 松風歯科クラブ ha・ha・ha
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yyyさま
コメントありがとうございます。
彼らの知恵が私たちの診療に生きている事は間違いありません。本当に最敬礼。