一般歯科医の矯正と矯正歯科医の一般歯科の考え方の違い。
私は歯科医師になったばかりの頃、矯正治療に否定的な立場だったのです。
しかし、虫歯や不具合の原因を突き止めると、本来噛み合うべきじゃ無い歯と歯が噛み合って、歯牙1本1本に強烈な力が長期間継続的に掛かる事が原因でクラック(ヒビ)が入り、その隙間に歯垢や細菌が迷入して虫歯になっているということが分かってきたのです。
つまり、噛み合わせが原因です。
当然、長期間不都合な力が歯に係り続けますから、それを支える骨格や顎関節に異常を来すのは当然の結果です。
よくよく考えれば誰でも分かる理屈や理論ですが、当時の私には分からなかったのです。
その原因が分かってから、患者さんの状態によっては矯正科医に口腔内の状況を説明して、治療を依頼したのですが、なかなか真意が伝わらずに歯がゆい思いを沢山したのです。
それなら時間が掛かっても構わないから自分で矯正治療をしようとおもったのです。
私がたどり着いた結論は、小臼歯の抜歯を中止し、親知らずの抜歯を行うというもの。
小臼歯は2本あるから1本抜歯して、隙間を作ってその隙間に歯を移動するという手法が一般的ですが、小臼歯と犬歯は口腔の噛み合わせの高さを決定し、食事以外の力を支えるという大事な役割があるので、小臼歯を1本でも抜歯してしまうと、噛み合わせが深くなり、上顎と下顎の噛み合わせの当たりが強くなり、歯牙の破折、知覚過敏、顎関節症、不定愁訴などが発生しやすくなるのです。(症状が一切出ないという症例も勿論沢山あります)
矯正を終了した患者さんが一般歯科に来て、「顎を開けるときに音がする」「知覚過敏が酷い」「噛むと痛い」「歯が揺れ始めた」などを訴えてくる患者さんのほとんどが小臼歯抜歯を受けている事が多いです。
また歯列が乱れるのは後ろから押される力が掛かるからです。今まで力が掛からず歯列が揃っていたのに年齢を重ねるごとに歯列が乱れてくるのは親知らずが成長してくるからなのです。
しかし、一部の矯正科医はこの事を全面的に否定しています。悲しい事に。
歯列を並べて後の不具合は一般歯科に丸投げをしているため、親知らずを残して、小臼歯を抜歯した弊害を見て見ぬ振りをしてしまうからなのかな・・・なんて考察できます。
もしくは、絶対に親知らずは歯列不正の不具合の原因ではないと若い頃から教え込まれていたか、そういう考えのグループに属しているか。
とにかく人間の体には絶対なんてありません。いろんな可能性が考えられています。
ただ、必要だから萌出している小臼歯を抜歯し、歯列が完成してから萌出してくる親知らず。どちらが歯列の乱れを引き起こしているかは・・・・・ですよね。
歯列不正の原因の親知らずを残して、噛み合わせの高さを維持している小臼歯を抜歯する。
若い矯正科医の皆様、、、、ぜひご一考を。





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